タンス預金総額4000万円以上!ゴミ屋敷高齢者がお金持ちだった話
30代男性 これはある高齢者の家のタンスやカバンから大量の福沢さん達が出てきたときの話です。
私は特別養護老人ホームの相談員をしていて、その施設のオープニングスタッフとして働いていました。
都内の新規オープン施設立ち上げの開設準備室で、入居希望者やその家族と面談や相談を行っていましたが、その中の一人のお宅で遭遇した話です。
ゴミ屋敷住人で認知症高齢者が施設入所するまでの段取りを引き受けた
入居希望者のA子さん(78歳女性)は未婚の単身者で、かなり古い戸建に住んでいいて、一体どうやって生活しているのかが不思議な状態でした。というのも今にも壊れそうな家で、至るところで雨漏りしているは、畳は腐っているは。片付けられない人だったようで、すさまじいゴミ屋敷になっていました。
相談にこられたのはA子さんのお姉さんのB子さんでした。

A子は認知症の症状がひどくなってきていて、一人では買い物も行けず、お風呂もトイレもできない状態なので、できる限り早く入居させて欲しい。
入居担当としては早く施設に入れてあげたい気持ちが当然ありましたが、ゴミ屋敷の状況を見てしまうと お支払いがしっかりできるかどうかの不安もありました。
そこでしっかりと料金面も確認させてもらい、A子さんの年金以上の差額分は保証人であるB子さんにお支払いいただけることに同意していただきました。
A子さんの状況から 一人では引っ越しの準備もできないことはわかりきってたので、まずは引っ越し業者の選定から始めました。こういう基本的なことは家族にやってもらうのですが、B子さんは遠方にお住まいだったので

いくらかかってもいいから全部やってほしい!
…と懇願されたため こちらでやることになりました。
A子さんが今まで使っていてそのまま使えそうなものは先に運んでもらい、その他の不要なものは引き取り業者に全て片付けてもらうことになっていました。
タンス預金を銀行に預ける!総額で4000万円以上
そんなこんなで無事に引っ越しも終わり、衣類や持ち物チェックをしようと 私ともう一人のスタッフでタンスや衣装ケースを開けたところ、腰を抜かすほどの光景を目の当たりにしました。
中から諭吉さんの札束、有価証券、預金通帳が出るわ出るわ!!
さすがにこれは処理しきれないと判断してひとまずホーム長に報告し、その後に銀行の方にも説明してホームに来てもらいました。
現金だけでも1000万円以上、有価証券でも同じくらい、預金通帳は7〜8冊出てきて合わせて2000万円ほどの残高がありました。総額で4000万円以上。
銀行の人も驚いていました。私は初めて札束を機械で数えるところが見ました。
タンス預金もここまで来ればお見事!としか言うことがないなと思いつつ、B子さんが「いくらかかってもいいから!」と言ったのはこのことを知っていたんだろうな…とホーム長やスタッフと苦笑いしていました。
これらは一旦全て銀行にまとめて預かっていただいて、B子さんにもその旨を報告。B子さんは電話越しにひと言。

あ~、やっぱり持ってましたか~。
身寄りがないはずの高齢者に親族を名乗る者から連日の電話が…
とりあえず無事にA子さんの入居が一段落しましたが、その後にB子さん以外の人から 身寄りがないはずのA子さんに 数日おきに電話がかかってくるようになりました。相手は親族を名乗っていました。
B子さんにその旨を連絡すると

その人達には何も話さないでください!
詳しいことはわかりませんが、

裏側にいろいろ複雑な事情があるんだろう。もしA子さんに万一のことがあって相続が発生すると、ここでまひと悶着起こるんだろうな。
…ということが感じられました。
認知症になってしまってからの財産管理は大変!備えあれば憂いなし



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