精神障害者手帳1級をもつ27歳男性の就労継続支援A型事業所体験談
私(27歳男性)は精神障害者手帳1級(統合失調症)を持っており、就労継続支援A型事業所に通っています。
大学卒業後一般企業に就職しましたが体調面を悪化させ退職し、その後精神科で統合失調症と診断されました。
そこからはしばらく無職の状態でしたが、社会復帰を目指して就職活動を行ったものの結果が伴わず、ハローワークの職員から就労支援を紹介されました。

まずは少しでも社会に馴染めるための準備だ。
…という認識で就労移行支援サービスを利用することにしました。
今のところは、まだまだ今の自分では他の一般的な職に就くことは難しているため、現在も同じ就労継続支援A型事業所で職務を行っています。
就労継続支援A型施設の利用者層と雰囲気
就労継続支援A型事業所の利用者は自分よりも年上の方が多く、男性と女性の比率はほぼ同じでした。
パッと見た目で手や足が不自由だとわかる方が多く、精神障害者よりも身体障害者の人が多くいる職場でした。
利用者の皆さんはとても明るい方が多く、内気な自分にも優しく声をかけて気に掛けてくださり、とてもやりやすい環境でした。
職員は女性の方が多く、少し口調が厳しい印象はありましたが、普段から体調等を気に掛けてもらい、利用者を思いやる対応をしてくれていることはわかりました。
就労継続支援A型施設の作業内容
そこでの仕事内容は原則椅子に座っての手作業で行う仕事でした。
・箱にテープを貼り、組み立てと梱包
・手帳ケースに小冊子を挟んでカバーをかぶせる
・部品に傷などがないかをチェックして、あれば予備のものと交換をして指定された数をひとまとめにする。
・指定された箇所に印をつける。
・長いテープをぐるぐるに巻いて袋に詰める。
…などの単純で頭を使わずに淡々と同じ作業を繰り返すことをしていました。
日によって1日ずっと同じ作業の日もあれば 何度も別の作業をする日もありました。
就労継続支援A型施設の就活サポート
私が通っていた事業所では、年に2度の職員の代表者との面談がありました。そこでは半年間の個人業務の評価が出されます。
そこで代表者が自分に対して感じた点や「もう少しこうしたほうが良いのではないか」といったアドバイスをしてくれます。
また、自分自身が仕事で感じたことや体調面などで気に掛けてほしいことなどの悩みも そこで相談できました。
その面談で今後半年間の目標を決めて 次からの作業で意見が反映されて活かされるようにしてもらえます。
新たに別の会社に就職できるか?の相談も行えるのですが、現状自分は「総合的にまだ厳しい」という判断になっています。
就労継続支援A型施設を利用してよかったこと
私が通っていた就労継続支援A型事業所では 県の最低賃金分の時給が支給されます。
平日と月二回ほどの土曜日出勤があり、1日あたり4時間勤務。職場までは自動車通勤をしていますが交通費は支給されません。
有給休暇については積極的に消化するように言われているので そこは安心して休みが取れています。
コロナ対策もしっかりされていて、検温や消毒、こまめな空気の入れ替えもしています。
今の自分にできることを頑張って取り組んでいますが、それでも職員の目で見て「効率が悪い」と指摘を受けており、

まだまだ普通の仕事ができる状態に戻るのは難しい。もしかしたら不可能ではないのか…。
…という不安に陥ることもありますが、それでも懸命に一人一人に寄り添って関わってもらえるので やりがいを感じています。
お世話になっている職員、そして同じ作業者の皆さんのためにも今後も頑張っていきたいと思っています。
そしてこの経験を別の場所でも活かせる日が来ると信じて前向きに生きていこうと思います。
身体障碍者手帳2級をもつ31歳女性の就労継続支援A型事業所体験談
私は31歳(女性)で身体障害者手帳2級(聴覚障害)を持っていて、就労継続支援A型施設を利用していました。
過去に飲食店働いていましたが、聴覚障碍者の私にはコミニュケーション面や連絡方法などで限度があり、仕事支障もあって上手く続けられませんでした。
そこでハローワークへ行って窓口で相談員を紹介してもらい、就労継続支援を提案してもらいました。

そういう所もあるなら、自分が今できることからチャレンジしてやってみよう。
…と思いました。
色々と相談したり 困ったことや環境なども配慮していただけたこと。1日体験をさせてもらって仕事内容も良かったことがその事業所を選んだきっかけです。
就労継続支援A型施設の利用者層と雰囲気
その事業所の職員さんたちはとても優しくて、色々困ったことをいつでも相談出来るような環境です。
利用者は10代から50代まで幅広い年齢の人がいて、男性が多かったです。女性は20代〜30代の同年代が多く、昼休みは皆で手話を覚えようとしたり、教えたり筆談したりして楽しくお話ができ、人間関係は良好でした。
就労継続支援A型施設の作業内容
毎朝掃除をし、仕事内容はそれぞれ1週間毎に交代になる単純な作業が多かったです。
割り箸を仕分けて数えて袋に入れる。部品の検品(ネジを確認) 大葉の状態を確認し仕分けて袋詰めする。タイヤのゴムのチェックなど、黙々と作業が出来る感じでした。タイヤのゴムは力仕事だったので男性中心でした。
ネジや小さな作業が苦手な人もいて、その方は割り箸の検品などをする感じでした。
こういった役割や座る席は 毎日職員さんが決めていますが、毎日変わるので いろんな人と顔を合わせ、挨拶が出来るような環境でした。
就労継続支援A型施設の就活サポート
自分が合う環境や仕事内容も職員が一緒に考えてくれるので、就活や仕事の悩みなどなんでも相談出来ました。アドバイスをもらったり、就職先にも色々と提案なども話してくれたり、様々な配慮があって とても良い職場環境にいたなぁと思いました。
就職先もこちらの状況を理解して行動してくれてるので、仕事もとてもやりやすくてよかったです。
就労継続支援A型施設を利用してよかったこと
この事業所の2階には個人でゆっくりしたい人が静かにくつろげるような部屋も用意されていました。
そこは昼寝や読書など「お喋りは少なめに」という部屋だったので、「今日は静かに過ごしたい」と思ったら2階へ行くような落ち着いた環境も用意されていました。
精神障害者手帳2級をもつ31歳男性の就労継続支援A型事業所体験談
私は31歳(男性)で精神障害者手帳2級(うつ病)を持っていて、就労支援施設を利用していました。
精神障害を患うまでは普通通りに働けていましたが、職場の人間関係(パワハラ)が原因で心の病になり、そこから休職して復職も考えましたが、どうしても上司との折り合いがつかず退職の道を選びました。
一般企業での再就職を目指しましたが、面接へ行くのも恐怖を感じるようになり断念。そんな時妻から就労継続支援施設を勧められ 試しに面談をすることにしました。
初めは抵抗がありましたが、支援スタッフと話している内に就職に対して希望が持てるようになり、利用するようになりました。
就労継続支援A型施設の利用者層と雰囲気
利用者の人は自分と同じように精神疾患を持っている人もいれば、身体的に障害を持っている人など様々でした。年代も様々でしたが、比較的自分と同じくらいの人が多くてビックリしました。
職員の人も身内にそういう人がいたり、過去に自分がハンデを持っていた人もいたりするので、気持ちを理解してもらえる安心感がありました。
マイナスな雰囲気の人が少なく 就職に対して前向きな人が多いのも印象的でした。女性は比較的少なく男性が多かった気がします。
就労継続支援A型施設の作業内容
自分はパソコンに強かったのでデータ入力や事務処理を行なっています。
職場の方も障害に理解があるので 私が業務が進まない時はさりげなくコーヒーを淹れてくれたり「焦らなくて大丈夫」と声をかけてくれたので 自分のペースで仕事をする事ができました。
また以前の職場でのパワハラですっかり自信をなくしていた私でしたが、書類を作成する度にお礼を言ってもらえたり、評価してもらえた事で 少しずつ自信を取り戻すことができました。
就労継続支援A型施設の就活サポート
少しずつ自信を取り戻してから就活をすすめていきました。職員の方が内定後も会社に足を運んでくれ、定期的に情報を聞いてくれたりしました。
企業側も職場の方と密な情報共有をしてくれるので安心して就活を勧められました。
また、就職後にミスマッチが起こってまた新たな病気が再発するかが不安だったので、信頼できる施設員が同行して下さるのはありがたかったです。
少しずつ時間を戻していったことで無理なく続けられる事ができました。
就労継続支援A型施設を利用してよかったこと
いきなり社会復帰するのではなく、少しずつできるところから始めていけるのがいいところです。特に精神病の場合は理解されにくく誤解されやすい部分もあるので、そこに理解がある職場を紹介してもらえるだけでも利用する価値はあると思います。
社会復帰をしたいけど、一般企業に面接に行く度に心が折れていたので 長い目で温かく見守ってくれる場があることで 自分にとって「生きてて良いんだ」と自信を取り戻させてもらえたのがありがたかったです。
就労継続支援施設A型とB型の違いは?就労移行支援との違いは?
引用元:障害者のための就労移行支援事業所 LITALICOワークス
就労継続支援A型とは、障害のある方が一般企業への就職が不安、あるいは困難な場合に、一定の支援がある職場で雇用契約を結んだ上で働くことが可能な福祉サービスのことを言います。勤務形態は基本的に一般就労と変わりませんが、1日の勤務時間が比較的短い点が特徴です。
就労継続支援B型とは、障害のある方が一般企業への就職が不安、あるいは困難な場合に、雇用契約を結ばないで軽作業などの就労訓練をおこなうことが可能な福祉サービスのことを言います。障害や体調にあわせて自分のペースで働くことができるため、一般就労や就労継続支援A型事業所への移行に必要なスキルを習得することが期待できます。
引用元:障害者のための就労移行支援事業所 LITALICOワークス
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さまざまな就労移行支援サービス
障害者総合支援法という法律で障害者総合支援法に基づく就労支援サービスが「就労移行支援」です。リタリコワークスでは、就活の意思のある障害のある方(65歳未満)を対象に各種知識やスキル向上のサポート、就活から職場への定着援助まで行っています。
2021年3月時点で、首都圏・大阪・福岡に51箇所の事業所を展開! 通いやすい場所を選択頂けます。障がいのある方が就労に向けたトレーニングを行い、働くために必要な知識やスキルを習得し、就職後も職場に定着できるようサポートを行います。
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