職場の嫌がらせを訴える体験談!派遣社員が嫌がらせの証拠を集めた話
40代女性 私はある会社で事務の派遣社員をしていました。
これはそこで受けた嫌がらせとそれに対する反撃の話です。
その会社で仕事を初めて1か月したときに、いきなり派遣元の上司から

仕事がちゃんとできていない!
…と藪から棒に言われました。

どこがいけないのでしょうか?何が原因なのですか?
…とたずねるも一切答えてもらえず。
その後は同僚からも無視され、仕事を教えてもらえなくなるなどの嫌がらせが始まりました。

無視されてるけど、預かった仕事をちゃんとできればいいか。
…と思っていましたが、嫌がらせがどんどんエスカレートしていき、パソコンに触らせてもらえなくなりました。
そしてある日を境に部屋の隅っこに机を移動され、

一日ノートをとっていればいい。
…と言われました。
他の人は同じ部署内でわきあいあいと仕事をやっているのに、自分だけ「いない者」の様な扱いを受けるようになったのです。
ここで泣いて辞めればよかったのでしょうが、それでは相手方の思うツボです。
それではとても悔しく、理不尽だと思ったので、

相手方にも同じような思いをさせられないだろうか?
…と考えました。
そこでまずは心療内科を受診し、一連の状況を説明して、「うつ状態」の診断書をもらいました。
もちろんその原因が会社内のいじめである…という理由もつけてもらいました。
次にやったことは

今の状況の証拠をとらないといけない。
…と思い、上司や同僚に話しかけても無視されることや、会社内で置かれている状況をスマホで録音・録画しました。
さらに「一日ノートをとっていればよい」と言われたので そのノートに ■何をされていたか ■どのようなことをされていたか ■どんな嫌味を言われていたのか …などを細かく書き記しました。
その時に自分が感じたことも、ちょっとオーバーリアクション気味に書いておきました。
そうこうしている間にも さらに嫌がらせが加速しました。
会社に行ったらオフィスから私の机がなくなっていたのです。
唖然としている所に上司がやってきて

今日は帰って。もう来なくていいから。
…と突然 解雇されてしまいました。
まさに寝耳に水の出来事でした。
私の本音は「いじめがつらい」とかいうより、とにかく「悔しかった」の方が強かったのです。
こちらの落ち度があるならそれを指摘してくれればいいのに、課ぐるみでいじめをしているとしか思えませんでした。
すぐに診断書やノート、音声データなどすべての証拠を持参して労働基準監督署に相談に行きましたが、

労基は関与できません。
…と言われてしまいました。
驚いている私に向かって労基の職員は

証拠がこれだけ残っているのであれば、弁護士に相談してみてはいかがですか?
…と言われました。

そうか。ここまで証拠も集めたんだから、出るところに出た方がいい!
…と思った私は弁護士事務所の門戸を叩きました。
弁護士からは

証拠があるし、これなら慰謝料請求ができますよ。
…と言われたので、その弁護士に依頼して 私は会社を訴える準備を始めました。
弁護士を依頼してから 会社から私に何度か直接の連絡がきましたが、私自身が本当に精神的にまいっていたのもあり、その後の交渉は全て弁護士に一任しました。
会社としては「訴えられるのはまずい!」ということで 示談を要求してきたのです。
とことん訴えてやりたかったので 示談というのは正直 悔しかったのですが、あまり揉めに揉めると自分の今後の転職にも関わることにもなりそうだったのでしぶしぶ示談を承諾し、通常より多くの慰謝料をもらいました。
他の課にいた友人によると、会社内でいじめがあった事実と訴訟になりそうになったことは社内に一気に広まって、その課の人たちは全員が人事異動を言い渡されたということです。
これを聞いた私は

近くに住んでいたら、この先 関係者とばったり出会うこともあるかも。逆恨みされて仕返しされたりしたらいやだな。
…と考えて、支払われた慰謝料で引っ越しをしました。
今はあのときの嫌な記憶が薄れてきているので精神的にも落ち着いていて、なんとか再就職もできました。

大人の世界でもこんなに陰湿ないじめがあるんだな。だけど正直、自分がターゲットにされるなんて思ってもみなかった…。
あのときのいじめ関係者はきっと「派遣社員が辞めて泣き寝入り」…で終わるだろうと思っていたのだと思いますが、

そんなに甘くないんだよ!ざまあ!
…と直接言ってやりたい気分です。
精神的にかなり疲れましたが、悪いことすれば相応の責任をとらなければならない!と思い知らせることができましたから、その点はスカッとしました。
自業自得、身から出たサビ、因果応報…これはもちろん自分にも当てはまるので、まっとうに生きていきたいと思いましたし、いい勉強をさせてもらった…と思いなおすことにしました。