精神的なストレスがもたらす不調とは?
現代社会は「ストレス社会」といわれるほど、現代人は多くのストレスを抱えています。
仕事や家庭、学校の人間関係や自分の抱える悩みだけではなく、例えば昇進や結婚といった一見喜ばしく思えるような出来事も精神的なストレスになることがあります。
そして、同じ環境にいても人によって精神的なストレスの感じ方は異なりますが、ストレスを強く感じると心身に様々な不調が現れることがあります。
よく身体にあらわれる不調としては動悸や吐き気、めまい、胃やお腹が痛い、下痢、頭痛、不眠などが挙げられ、精神的な不調としては気分の落ち込みや無気力、不安、イライラ、怒りっぽくなる、焦りなどが挙げられます。
心身症とは?
心身症とは、さまざまな身体疾患の中で、発症および経過に心理的・社会的なストレスが影響して機能的な障害を起こしている病態をいいます。
心身症がよく認められる代表的な疾患には、過敏性腸症候群や胃・十二指腸潰瘍、起立性調節障害、過換気症候群、円形脱毛症、アトピー性皮膚炎、偏頭痛、慢性疼痛、神経性過食症…などが挙げられます。
誤りやすいのが、ここで挙げた疾患が必ずしも心身症であるとはいえないことです。
例えば、発熱などの身体的な不調によって引き起こされたものや、うつ病などの精神疾患の症状としてあらわれるものは心身症とはいいません。
心身症は身体の疾患であるため、身体の治療が不可欠です。
そのうえで、環境や生活習慣の改善、心理療法、カウンセリングによってストレスの軽減およびストレスにうまく対処できるようになることを目指します。
起立性調節障害とは?
起立性調節障害(OD)は、起立時に立ちくらみや失神、頭痛、動悸、吐き気などの身体症状を伴い、おもに中学生前後の思春期の子どもが起床困難・昼夜逆転のため不登校になりやすい自律神経の病気です。
体の発育の影響や水分・運動不足が原因で起こることもありますが、多くはストレスが原因となって起こる心身症としての側面を持っており、大人にも症状が見られることがあります。
起立性調節障害の症状は本人の甘えではなく、自分の意思でコントロールできるものではありません。
治療には、起立の仕方を守ること、一日約2Lの水分や10gの塩分を摂ること、生活習慣を整えることなどを取り入れ、並行して服薬やストレスを軽減するために環境の見直しと本人へのカウンセリングを行うことがあります。
ストレス不調カウンセリングのおすすめサービス
■心身症を繰り返してしまうのを改善したい ■ストレスが引き金となる腹痛や頭痛などの不調に困っている ■子どもの心身症への対応がわからない …このようなことでお悩みではないですか。
まずは、自身のストレスによる不調の原因(ストレッサー)を理解・把握することが大切です。
環境や生活習慣を見直し、解決策や家族の支援など活用できるものがないかを考えていきます。
認知行動療法という分類の心理療法では、リラクゼーション法や認知再構成法などを実践して、ストレスにうまく対処できるようになることを目指します。
これらのことはカウンセリングの枠組みの中で行われることが多いです。
また、カウンセリングで自分の中にあるもやもやしたものや悩みをカウンセラーに話すだけでも、気分がすっきりしてストレスを軽減する効果があるといわれています。
それだけではなく、カウンセリングで気持ちや状況を話しながら整理することで、ストレスの原因や解決策に気づいたり理解を深めたりすることにきっと役立てるでしょう。