【生前整理のやることリストまとめ】身辺整理は死ぬ準備にあらず

モノや情報の断捨離をしたい!生前整理業者を使わずに身辺整理をする方法は?

こんな疑問にお答えします。

この記事を読むとわかること

■身辺整理2つのやり方
■生前整理業者を使わない生前整理のコツ
■「断捨離」と「情報の生前整理」のすすめ

この疑問について私が解説していきます。
オレンジ@終活ガイド

女性 1960年代生まれ。ホームヘルパー2級と終活ガイド1級取得。福祉・介護職。利用者さん家族や友人知人からの相談に 資格を活かした終活のアドバイスをしています。

【生前整理のやることリストまとめ】身辺整理は死ぬ準備にあらず

生前整理でやること

終活の身辺整理には2種類あります。

ひとつは自分のための身辺整理、もうひとつは人のための身辺整理です。

身辺整理は死ぬ準備?身辺整理2つのやり方

身辺整理とは「死ぬ準備」というネガティブな意味合いだけを指すのではありません。

今をいかに有意義に過ごすかが目的の身辺整理が自分のための身辺整理、自分の死を意識した身辺整理が人のための身辺整理です。

「死ぬ前」を意識した身辺整理が終活としての身辺整理で その整理の仕方は生きている自分の為の整理とは少し異なります。

生前整理の目的は遺族が困らないようにすること

生前整理の断捨離

自分の死を前提とした生前整理の最大の目的は遺族が困らないようにすることですが、そのための要素は二つあります。

モノ・情報の整理

これは遺族が財産分けで困らないように。さらに死後の手続きで手間取らないようにすることです。

もの・情報の整理は 財産一覧等の作成です。

モノは自分の死後には相続という形で処理されますが、相続で困るのは財産がどれだけあるか判明しないことです。

相続や死後の手続きをスムーズに進めるために もの・情報の整理をしておきましょう。

もしもの時にどうしてほしいか

自分に万が一のことが起きた時に 自分は一体どうしてほしいのかという考えをまとめることです。

もしもの時に備えた整理は 自分の意思の整理です。

例えば自分が植物人間になり人工呼吸器を装着しないと生きられなくなった時。それをつけるのか否か 誰に判断させるのでしょうか?家族にその判断をさせるのは酷です。

しかし生前にあなたが意思表示をしておけば 家族もその旨を医師に伝えることができます。

こんな覚悟を整理するのがもしもの時の生前整理です。

生前整理業者を使わないやることリスト!自分でできる物と情報の身辺整理

生前整理でやること

ものと情報の整理は相続や死後の手続きをスムーズに運ばせるため。そして遺族が早く日常を取り戻すために行うものです。

物の整理

物の整理とは 財産価値のあるものの一覧表を作成することです。

ものは 財産・資産 デジタル資産 形見分け 不用品に分類して整理しましょう。

情報の整理

生前整理の断捨離

情報の整理とは公的機関から給付を受けていたものの証明書などの一覧表を作成することです。

情報は今所持している証明書やカードの一覧表を作り 確認していきましょう。

この際不要なクレジットカードを解約するのも良いでしょう

財産・資産の生前整理

生前整理でやること

財産・資産は 相続財産です。

土地・建物などの不動産、預貯金 株式 金融資産 借金 貸付金 連帯保証人など、個々でさまざまです。

財産関係の情報を記載する時にはあまり詳しく書かないことがポイントです。盗難にあった場合に困りますので 記載はほどほどにしておきましょう。

例えば預金通帳なら金融機関名と支店名など、調べるきっかけがあれば専門家が調査できますから その程度の記入で大丈夫です。

あと気を付けるべきは貸金庫の有無です。

貸金庫がある場合も金融機関名と支店名は記載しておいてください。

相続がこじれて骨肉の争いや絶縁などにならないためにも 財産の分け方を考えて遺言書を作成しておくことも大切です。

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デジタル遺産の生前整理

生前整理の断捨離

最近問題になっているのが デジタル資産の取扱です。

高齢者でもネット銀行 ネット証券と取引しており、この情報は誰にも分かりません。

パソコンにネット証券のアイコンがあっても、何も知らされていない第三者がその中に入っていくことはできません。

例えばその方が交通事故で亡くなったら 株式の取引はそのまま続行されますが、取引によっては暴落したら追加保証金が発生することもあり、後々大変なことになりかねません。

また、パソコン・スマホなどの箱の中はブラックボックスです。

ID は ? パスワードは?・・・ 本人以外わかりませんし、本人でも ID やパスワードを忘れている場合があります。

デジタル資産の管理はしっかりとしておき 家族にもわかるようにしておくことが必要です。

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形見分けも生前整理のひとつ

生前整理でやること

あなたが亡くなった時に ある品物を誰かにもらってほしいと思ったら?

そんな時はエンディングノートに形見分けの旨を書いておいて、 喪主から形見分けとして送ってもらいましょう。

形見分けされるものは現金は不可ですが、宝石、時計、貴金属、着物、書籍などが多いです。

形見分けで注意することは 評価額は110万円までが原則であるということです。

もちろんそれ以上のものを形見分けしてもいいのですが 受け取った相手には贈与税がかかります。

あまりに高額なものなら相続財産の対象になり  相続人で分けることになるかもしれませんが、それでもそのほかの誰かに贈りたいなら 遺言書で 遺贈を明記しておきましょう。

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不用品の生前整理

生前整理の断捨離

遺品整理は人が死んだ後そこに残ったものを処分することですが、それを生前に先取りして遺族の負担を減らすのが生前整理です。

遺族が遺されて困るもの は布団 衣類 写真 本 趣味の物などと言われていますが、とはいっても 今すぐに処分できるものは限られています。

生活に必要なものはそうやすやすとは処分できませんし、生きている時に自分が何でもかんでもできると思わない方が良いかもしれません。

それでもガツンと整理したいのであれば まずはモノを二つに分類しましょう。

「今使うもの」(いるもの)と「もう使わないもの」(いらないもの)です。

もう使わないものを貴重品 リサイクル 買取 寄付  確認用 廃棄用に分け、段ボールなどに入れて分別し、廃棄用から少しずつ捨てていけば 無理なく不用品整理が進みます。

「断捨離」で究極の生前整理!だけどミニマリストになる必要はない

生前整理でやること

やましたひでこさんが「断捨離」を 物の整理の極意として提案されています。

断捨離とは?

「断」(だん)は わが身に押し寄せてくる不要なものを断つこと。

今使わないものは買わない、もらわない!を徹底することです。

「捨」(しゃ)は 今も将来も使わないものは捨てること。

まだ使える、いつか使うかもというものは「もう使わない」なのです。

「離」(り)は 「断」と「捨」の集大成の「心の整理」です。

物欲の心から離れること。執着心から自己を開放してあげること。

そうすることで軽やかな自由自在な生き方ができ、日々が気楽に送れるようになります。

断捨離は、質素に暮らしなさいとか倹約しなさいということではありません。

ミニマリストになった方がいい、なりなさいということでもありません。

物との向き合い方を見直しながら、「今」というかけがえのない時間と自分自身を大切にしましょう、ということです。

よりよく生きるための断捨離式エンディング・ノート

「断捨離」やましたひでこが温めてきた終活メソッド。ここ数年、著者が「断捨離」セミナーの受講者から投げかけられてきた「老い」や「死」にまつわる不安や悩みに対して、初めて一冊にまとめました。「死」とは究極的にはわが身の「断捨離」この本には人生のエンディングをどう考えるかのヒントが詰まっています!

本書は断捨離に関する本としては初のノート形式。いわゆる「エンディングノート」というよりはこれからをより良く生きるための「生き方見直しノート」と言っていいのかもしれません。ごきげんに生きていくための手立てを、そして自分なりの人生の始末の付け方を一緒に考えて実践していきましょうか。そう。エンディングを考えることは、より良い人生へのスターティングでもあるのです。
via:よりよく生きるための断捨離式エンディング・ノート

40代女性のレビュー
やましたひでこさんの「よりよく生きるための断捨離式エンディング・ノート」は ノートというよりは、書籍の部類に入ると思います。

最近はエンディングノート類はたくさんありますが、どのノートでも、今書き込んだことが未来も同じ価値観ではない時代が来る可能性が高いですよね。

どのノートも書かれているのは現時点での価値観。しかし時代とともに変化することがたくさんあります。

その点をも意識して書かれている本書のような内容は この手の内容の書籍には少ないと思いました。

私はとにかく断捨離をしたかった。自分にとって必要なもの、必要でないものを整理したかったので、それについてわかりやすく整理しやすく書かれている点がとても気に入っています。

また 持ち物だけでなく、自分自身の心の整理などもつけやすいので、今を前向きに生きるためにも たいへん役に立っていて気に入っています。

定期的に自分と向き合える時間を設けられるので、現在地点とこれからを内観できる点も良かったです。

終活の生前整理、特に断捨離を考えている人にはおすすめの1冊です。

生前整理にはエンディングノートがおすすめ

生前整理の断捨離

終活の生前整理の重要ツールがエンディングノートです。

エンディングノートが考えをまとめてくれる

エンディングノートは生前整理の二つの要素を考えるきっかけを与えてくれるだけでなく、考えを整理させてくれたり、もしもの時の覚悟を決めさせてくれます。

あなたが所有するモノや情報はどんな種類のものがどこにどれくらいあるのかをエンディングノートの項目に導いてもらいましょう。

エンディングノートがそれらを思い出したり深く考えるきっかけを作ってくれます。

あなたの亡き後に家族がそれを見れば 調べるという手間がなくなりますし 財産分けの後に 新たに財産が出てきて困ったということもなくなります。

エンディングノートを一気に書き尽くすことは難しいですし、まとめて仕上げようとするとかなりのストレスを感じるかもしれません。

普段手元に置いておいて こまめに眺めるようにして、ひらめいたときに少しずつ書き込んでいくのがお勧めです。

アフターコロナの葬儀について記載項目があるエンディングノート【参考】

未来に向けてスッキリ整理する! 新エンディングノート

未来に向けて過去をスッキリ整理し、延命措置や葬儀の要望などをまとめる終活用の書き込み式「新エンディングノート」オンライン参列、デジタル遺品の整理など新型コロナ後の新しい常識をふまえつつ自分の理想を紙面に書き込むだけで、過去をスッキリ整理できます。

余談となりますが、ここでアフターコロナに対応しているエンディングノートを紹介します。

最近のエンディングノートは利用者のターゲットが絞られていたり、独自の色を出しているものが多く見られますが、葬儀とお墓の項目はほぼすべてのエンディングノートに網羅されているといっても過言ではありません。

エンディングノートはそもそも葬儀やお墓の希望を伝えるところから始まっているからです。

なので、項目の量やどこまで突っ込んだ希望を書き込めるかはノート次第ですが、特に葬儀・お墓のみに重点を置いて作られたエンディングノートもほとんどないと思います。

ですが、ここ2年ほどはちょっと様子が変わってきていますよね、コロナのせいで。

終末期医療とは少し違うのですが、自分が新型コロナウィルスに感染したときの医療体制について言及する項目を設けたエンディングノートも登場しています。

葬儀の希望の形式の中にオンライン参列が入っている、アフターコロナに対応している市販のエンディングノートは 2021年9月現在では 未来に向けてスッキリ整理する! 新エンディングノートだけだと思います。

生前整理の断捨離

情報の生前整理のやり方と考え方

生前整理でやること

情報の整理とは、死後に給付を止めたり受けたりする情報を記録しておくことです。

情報の生前整理こそエンディングノートの出番!

健康保険から介護保険、国民年金や生命保険やクレジット、マイナンバーなどの情報を記録しておけば、遺族がスムーズに手続きを取ることができます。

誰も気づかずにいて すっかりやめるのを忘れてそのまま継続されて あとから追徴金が発生するのは困りますね。

この手の情報は個人情報ですから 本人以外はほとんど知らないものなので、記録しておく方がいいでしょう。

暗証番号は全部記載すると盗難に遭ったときに大変なことになるので 初めと終わりの番号を記録し、中を…としておいたほうがいいでしょう。

本物は何か別紙に残しておき、亡くなったら遺族にはわかるようにしておきましょう。

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万一の時の考え方

生前整理の断捨離

もしもの時の考え方の整理=終活です。

  • 老後に寝たきりになった時にしてほしいこと。
  • 認知症や物忘れがひどくなった時。
  • 治る見込みのない病気の時にどうするか。
  • 終末期医療の状態で、延命治療はどうしたいのか。
  • お葬式やお墓の希望や費用はいくら?誰が工面するのか?

 

これらについての考え方の整理をしながら、心づもりをしておく必要があります。

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生前整理で最低限やっておくべきこと

神社でお焚き上げ

生前整理は物理的にも精神的にも肉体的にも かなりの労力が必要です。

ですから最低限やっておくべきことを抑えておければいいのではないかと思います。

それは、自分の死後に他人に見られては恥ずかしいものや 見られたくないものを処分することです。

人に見られたくないものは 手紙や日記、家計簿、写真やアルバム、その他スマホやパソコンの中身など…人それぞれ。

とりあえず人目に触れさせたくないものは自分の手で処分しておけばいい!そう思うだけで、だいぶ肩の荷が下りるのではないでしょうか。

物理的な生前整理の作業には限界があります。自分一人で完璧に進めていくことはほとんどの人が無理です。そんな時は生前整理のプロの力を借りることをおすすめします。

お焚き上げは神社に郵送!捨てるに捨てられないものの簡単な処分法

郵送でお焚き上げ

生前整理しよう!というときに、捨てるに捨てられないものってありませんか?

人形とか、思い出の品や写真、おふだやお守りなどはゴミに出してもいいのかな!?ダメだよね!?…と迷うものもありますよね。

そういう場合にはみんなのお焚き上げという、その名の通りのお焚き上げサービスの利用をおすすめします。

お焚き上げは由緒ある神社で行われます。

お焚き上げといっても燃えない品でもOK 危険物や家電リサイクル法にひっかかるものでなければいいようです。

燃えないものは産業廃棄物処分業者によって適切に処理されますので問題ありません。お焚き上げ証明書も発行されます。

お焚き上げ送付する専用キットを購入して お焚き上げしてほしいものを詰めて送るだけの手軽さ。

処分に迷うものがあったら、こんなサービスを利用してみるのもいいと思います。

感謝と共に手放すってすばらしい!

みんなのお焚き上げ