ペットロスの乗り越え方!虹の橋を渡る愛鳥の飼い主の克服体験談②
引用元:http://www5d.biglobe.ne.jp/~petloss/society_for_petloss.htm
鳥のペットロスを医療の力を借りて乗り越えた体験談
40代女性 私のペットは文鳥の雌、ピーちゃんという名前です。9歳でした。冬以外はガレージ内にて飼育していました。広い場所で放鳥してあげられるからです。
主人と一緒に出かける際、ガレージから車を出す時にピーちゃんが逃げ出してしまった様子でした。帰ってきた時に、ゲージの扉が開いていて中に居たはずのピーちゃんの姿がありませんでした。うっかりケージの外に出したまま中に入れてあげるのを忘れて車を出してしまい、逃げ出したピーちゃんに気づかずシャッターを閉めてしまった様です。
中に戻れなくなったピーちゃんは、庭先でカラスに襲われてしまい・・・変わり果てた姿になってしまいました。とても悲しかったです。庭先に葬りました。
主人だけの責任ではなく、最初に気づかなかった私にも責任はあります。ピーちゃんがかわいそうでしばらく何も手に付かない状況になってしまいました。
雛鳥の時に我が家の家族の一員として迎えたピーちゃん。赤ちゃんの時のお世話は、本当に人間の赤ちゃんのように手がかかりました。手がかかる子ほど可愛いものなのはペットも一緒です。
きちんと確認をしなかった後悔と、いつも家族の癒しとなってくれていた存在が突然いなくなってしまった寂しさで、次第に夜に眠れなくなってしまいました。もともと睡眠が浅いタイプで朝までぐっすり熟睡できることはないので、最初はなんとかやり過ごしていました。しかし、日中もだるくボーッとしてしまい、やる気が起きず仕事に支障が出るようになってきました。
そこでまずは、かかりつけの内科で診察を受けました。そこは内科に限らず他の診療科目もあり、女性特有の不調にも対応している医院です。漢方薬を処方してくれるので、睡眠薬の前にまずは漢方薬(加味逍遙散)で体調を整えてみようと思いました。
医師に不調の状態を話し、年齢的に更年期障害の可能性もあるということで、ホルモン値を測る検査をしましたが異常なし。しばらく漢方薬で様子を見ることになりましたが、少し体が温まる感じはしたものの、改善に至りませんでした。
やはり専門医にかかろうと思い、通院歴のある心療内科へ受診しました。そこで診察やカウンセリングを受けて、睡眠導入剤を処方され眠れるようになりました。
睡眠導入剤のおかげで眠れるようになってからは、日中の活動量が少しづつ元に戻ってきました。それでもしばらくは、テレビで鳥の姿を見たりすると辛くてすぐに消していました。
外に出ると、野鳥の姿を探してしまい、スズメやカラスでもピーちゃんを思い出し悲しくなりました。ピーちゃんのケージは居なくなってしまったそのままの状態でした。それでも少しづつ気持ちは落ち着いてきました。日々の忙しさのおかげもあったと思います。
もう大丈夫、と自覚したのは、ケージを処分できた時です。テレビやユーチューブで文鳥の姿を見ても、可愛かったピーちゃんの思い出にほんわかした気持ちでいられるようになりました。
鳥のペットロスを心理カウンセリングと認知行動療法で乗り越えた体験談
20代女性 私のペットはコガネメキシコインコという暖かい地方にいる中型インコです。コミュニケーションを取るのが好きな種類で、あまりおしゃべりは得意ではありません。
名前をぼんちゃんといいます。寿命自体は15年から20年は生きる鳥でしたが、早7年で死なせてしまいました。
元々寒い地方に住んでいたこともあって温度管理はきちんとしていたつもりでしたが、寒さに一度負けて風邪を引いてから体調が戻らず、どんどん痩せていって衰弱死しました。
私は愛鳥が亡くなったことをなかなか受け入れられないまま、1ヶ月ほどはなにもせず、ボーっと毎日を過ごしていました。仕事にも変わらず行くようにはしていたのですが、トイレで何も考えず座っている時や電車に乗る時、食事をしているときや、眠るために目を瞑っていると、

あのとき、ああしてやればよかったんじゃないか…。
…という後悔の念が湧いてきて、亡くなった一か月目あたりから眠れなくなり、あまり食事がとれなくなっていました。家族からは

うつ症状のように見えるから病院を受診しよう。
…と言われていたのですが、最初は「病院に行くほどではない」と思っていたので断っていました。しかしあまりにも眠れなくなり、仕事にも支障が出て休みが続いたため、心療内科の受診を決断し、家族に同行してもらいました。
受診した結果、うつ病とはすぐに診断されずに、抑うつ状態ということで診断書をもらい、睡眠薬と軽い精神安定剤をもらって服用していました。
睡眠薬の効果で眠れるようにはなりましたが、やはり頭から亡くなった子のことがなかなか離れません。家族にも頻繁に話を聞いてもらっていましたが、家族は話を聞くプロではないため 上手い答えが出きません。
そんな沈んだ毎日を過ごしていたところ、主治医から

カウンセリングを受けてみたらどう?
…と言われ、専任のカウンセラーを紹介してもらいました。
そこでは自分の心情を汲み取るための心理テスト、また亡くなった子のことを考えるあまりに認知の歪みが発生していたようなので、認知行動療法も受けました。
カウンセラーと認知行動療法を行うことで、 正確に何が起きたか、 その当時はどういうことを考えたか、 今冷静に考えて同じことが起きたらどうするか…などを、時間をかけて考えることができました。
カウンセリングを受け続けていくうちに、自分の頭の中の霞が取れていくような気分になり、クリアに物事を考えられるようになってきました。
例えば 私の家庭にはもう一羽インコがいるため、その子が同じことで命を落とさないように気をつけていかなければいけないこと。気をつけるためには何をしていけばいいのか?などを具体的に考えられるようになりました。
次第に前向きな気持ちになっていく自分に気がついたとき、初めて亡くなった子への感謝の気持ちが溢れ出てきました。「ありがとう」の気持ちが「ごめんね」を上回ったと感じたときに、

私はやっとペットロスを乗り越えられたんだ…。
…と実感しました。

