パワハラを訴える方法!証拠がないと諦める前に自分で証拠を作った話
30代女性 私が働く会社の部署のトップAさんの紹介で、Bさんが課長として入社しました。最初は問題なく働いていましたが、徐々にBさんの態度が横暴になってきました。
まず、部下へのパワハラに始まり、他の部署の人間に対しても人格否定をするような発言が増えてきました。
さらにAさんとBさんの間の役職にCさんがいるのですが、AさんがCさんに対して「仕事ができない」「使えない」とパワハラ発言をするので、なんとBさんにとっては上司にあたる人(Cさん)対してまでにBさんはパワハラ発言を始めたのです。
Cさんは たとえ部下(Bさん)であっても 性格的に注意ができないタイプのようでした。これを見た私は

Bさんは「言い返せない人」「反撃してこない人」を選んでパワハラを繰り返しているんだな。
…と感じました。
私自身は他部署の人間のため Bさんのパワハラ対象には該当しなかったようで、直接何かを言われたことはありませんが(陰口は言われていたと思いますが)
ただ、私の上司と部下が1名ずつ Bさんによるパワハラ被害に遭ってしまいました。
端から見ていても、この2人の中ではかなりのストレスがたまっているのがわかりました。
痩せる、白髪が増える、仕事で単純ミスが増える…といった身体的、精神的影響が無視できないレベルになっていたからです。これはなんとかできないか…と考えました。
この頃、会社にパワハラ相談窓口はなく「問題が起こったら、直属の上司に訴える」が暗黙のルールでした。しかし、このケースでは 上司やさらに上の役職自身が「パワハラ加害者」か「パワハラ被害者」のいずれかに該当してします。
私はCさんに対して

部下のBさんのパワハラを注意できないのですか?
…尋ねたことがありますが、Cさんは

私が仕事できないのがいけないのだから。
…といった反応をするだけだったので、

これは解決は難しいな。
…と感じました。
Aさんより上は重役クラスになるのですが、パワハラ加害者は重役の前では絶対に問題行動を起こしません。小ずるくてしっぽを出さないのですから、下の人間が重役クラスに訴えるには「それなりの証拠」が必要です。
しかも私本人は被害者ではないですし、パワハラは被害者本人の訴えが必要です。しかし被害者たちは日々のストレスに疲弊していて、自ら行動を起こせる正常な状態ではありませんでした。
そのため私はネットで調べた情報をもとに 私はCさんに日記形式の記録をとることをアドバイスしました。
後から修正や改ざんが出来ないように消せないボールペンを使い、日付を入れて、行を詰めて、事実とどんな気持ちになったのかをノートに記録しておくように言いました。この記録は法的にも有効なパワハラの証拠になります。
また、明らかな肉体的・精神的症状が出現している人には 心療内科の受診と診断書の取得をすすめました。すると受診した人のうち1人は ドクターストップが出るほどメンタル症状が深刻であることがわかりました。
日記と診断書を準備して重役にパワハラ被害を訴えたところ、個々に面談が組まれました。結果、パワハラとして認定されたAさん、Bさんは降格処分になり、後に自主退職するに至りました。
これを機に社内にパワハラ相談窓口ができたので、この一件はその他大勢にとっても大きなメリットがある契機となりました。
職場でパワハラの被害を受けても、証拠がないとなかなか訴えられないと思います。
録音は難しくても日記形式の記録なら誰にでも出来るので、「これってもしかしてパワハラ?」と思ったら記録をとっておく癖をつけると良いです。
心療内科の受診も迷わずに行ってください。心身の不調もメンタルクリニックの受診や診断書の提示で「見える化」しておけば、理不尽な行為と真正面から戦うことができます。
【パワハラカウンセリング】自分のせいにせず早めの相談が負けないコツ
パワハラの内容としては、人間性を否定されたり、社内で大声で怒鳴られたりするなどの精神的な攻撃が最も多く、そのほかにも、上司からできない仕事を強制されるなどの過大な要求や、チームの飲み会に誘われないなどの人間関係の切り離しなどがあります。
パワハラを受けても、自分の能力が低いから仕方がないと考えたり、職場に迷惑をかけてしまうと考え、何も行動できない人も多いです。パワハラを受けた人へのアンケート結果では、約40%の人が「何もしなかった」と回答しています。
しかし、権力を利用して人間性を否定したり、何かを強制したりすることは決して許される行為ではありませんし、一人で我慢してストレスを溜め込んでしまうと、うつ病などの心の病にかかってしまう場合も多いにあります。早めに会社の相談窓口や公共機関の相談コーナーなどに相談しましょう。満足のいく回答が得られなかったり、自分に自信をつけて精神的に強くなる方法が知りたいと言った場合は、うららか相談室のカウンセリングも利用してみてください。
引用元:うららか相談室