パニック障害克服体験談!断薬と認知行動療法で寛解できた話
30代女性 私はかつてパニック障害を患っていました。
症状は主に不安、このままどうにかなってしまうのかと思うほどの苦しさ、吐き気と実際に嘔吐、過呼吸です。
会社に行くときにはこれらの症状がほぼ毎日出ていましたが、現在はその頃のことを忘れるほど普通に生活できています。
私が特に苦手なのは、閉鎖された空間、満員電車、トンネルの中、逃げられないと思う場所、ストレスが過度にかかる場面です。
アトラクションの潜水艦の中などの逃げられない場面でたまに不安に襲われることがあるものの、今は少し我慢すれば気にならないくらいに回復できました。
私がパニック障害に陥った一番の原因は 元々の完璧主義的な考え方です。
さらに自分に合わない会社に入り、過度のプレッシャーやストレスがかかったことも原因であると考えます。
銀行に入行し 一日中自然光があまり入らない空間で、一つのミスも許されない事務を朝から晩までしていました。
同じくらいの年齢層がいない支店でしたので、話をする相手もいませんでした。
また昇格すればするほど、大きな仕事や上層部から依頼される仕事も増え、自分のキャパオーバーを感じ始めた矢先にパニック障害を発症しました。
パニック障害を寛解するには まずストレスがかかる状況から離れることが第一です。
私の場合は仕事を退職して治療に専念しました。
メンタルクリニックでは薬物を処方されていたこともありましたが、

薬を飲み続けてもこのままパニックが治らずに、薬漬けになってしまったらどうしよう!?
…などと考えた私は 逆に症状が悪化してパニックになってしまいました。
これでは本末転倒で 治療どころの話ではありません。
そこで投薬治療はやめて完全に「断薬」し、 認知行動療法一本に絞ることにしました。
自分の信頼する人に頼んで一緒に苦手なところに行ってもらい 「大丈夫だった!」という成功体験を重ねていくことに決めました。
いわゆる「広場恐怖」の私は 通勤電車や人混みで気分が悪くなりがちでしたから、電車やバス、新幹線を利用した小旅行や映画館などの閉塞感がある場所に足を運んで、少しずつ慣れていくことから始めました。
最初はとても苦しくてパニック発作が出そうでした。
パニックになりそうになったら、信頼する相手に言葉で『こんな不安がある』と説明する。
相手に大丈夫だと言ってもらう。
…これらの繰り返しをすることで一つずつ大丈夫なことが増えていきました。
同時に自分に自信がついていくのがわかり、それに伴って次第にパニック発作の頻度が減っていきました。
最近は公表する芸能人が増えて「パニック障害」はよく耳にする病名になりましたが、

まさか自分がパニック障害になってしまうなんて思いもしなかった。
…と言う方も多いのではないでしょうか。
確かに「パニック発作で死ぬ人はいない」…などとよく言われますが、パニック障害は想像していたよりも苦しいものです。
私自身も発症したばかりの頃は

本当に死んでしまうのではないか!?
…と思うほどでした。当初は

一生このまま…?ずっとこの状態が続くのだろうか?
…と考えると本当に苦しかったですが、この病気は努力と継続があれば必ず寛解に向かいます。
一旦ストレスの最大の原因から離れ、正しい治療を続ければ必ず改善される病気なので、同じ症状に悩んでいる方には希望を捨てずに治療を続けてほしいです。
この病気は特に周囲の人のサポートが必要なのです。
家族は患者が元気になるまで とことん付き合ってあげて欲しいです。
【パニック障害】心理療法をカウンセラーと一緒に行うのが寛解の早道
パニック障害は、動悸や過呼吸、発汗、吐き気、めまい、頭痛などが同時に突然起こるパニック発作を繰り返し、日常生活に支障をきたす疾患です。パニック発作が起きている時は「死んでしまうかもしれない」というほどの不安に襲われますが、救急車を呼んで検査をしても体の異常は見つかりません。そして、またパニックが起こるかもしれないという予期不安から、逃げ場のない電車やエレベーターなどに乗れなくなったり、人混みや外出を避けるようになることがあります。これを広場恐怖といいます。
パニック障害は、周りから「気にしすぎではないか」と言われたり、パニック発作を重ねることで「またか」と思われたりしやすく、なかなか理解を得られずに一人で悩みを抱え込んでしまう人も多いです。パニック障害は薬による治療と併せて、パニック発作が起こったときにうまく心身を落ち着かせるように不安をコントロールするリラクゼーション法や、電車や人混みなどの広場恐怖に徐々に慣れていくような認知行動療法(エクスポージャー療法など)といった心理療法をカウンセラーと一緒に行うことも効果があるとされています。
引用元:うららか相談室
