【妄想性パーソナリティ障害】接し方次第で火傷するオセロ症候群の話
40代女性 私の心の闇は他者を信用しないことです。具体的には、相手を好きにならないようにしています。
相手を好きになってしまうと、自分のモノでないと我慢が出来なくなってしまうのです。

自分以外を見るのであれば 壊れてしまえばいい!
…と思うほど それは痛烈な感情です。
この自分の気質は十分理解しているので、そうならない対策としては、好意を持ち始めたことを自覚すること。または独占欲が出てきたら極力会わないようにするなど 物理的に距離を取るようにし、その上で別の人と居る時間をあえて増やすように仕向けます。
この感情は異性に向く思いなので、性行為は同じ人と回数を重ねない、同じ人との行為の場合は期間を開ける…などの工夫もしています。短期間に同じ人と行為に及ぶと、先を求めてどうしても自分のモノにしたくなるからです。
基本的に自分には寂しがりやである自覚があり、誰ともコミュニケーションを取らないことは不可能なので、相手を選んで 距離が近くなりすぎる前に離れるようにしています。
いつ頃からこんなことになったのか。どうしてこうなったのか。原因や経緯は自分ではハッキリしたことはわかりません。
ですが一つだけ確実だと思えることがあります。それは過去に付き合った彼(A男)に、手ひどい裏切りを受けた事が引き金になったのかもしれない…そんな確信は持っています。
私はA男の浮気と金銭的な部分に疑いを持ち始めたときに、誰か(探偵社)などに依頼をすることなく、自らその証拠を集めました。改めて冷静になって考えてみると、それは完全にストーカー行為です。
A男の不正の証拠を集めている間は 表面上は完全に通常通りの態度をA男の前では貫いていました。そして自分も周囲も納得できる証拠を集めきった後、それを暴露してやりました。
彼の両親、会社の人たち、その時の浮気相手の女、浮気相手の職場(彼と同じ職場でした)も巻き込む形で、こちらは匿名のままA男の後ろ暗い秘密を暴露。するとA男と浮気相手の女は職場にいづらくなり、2人そろって退職に追い込んでやることができました。
A男の家庭内では彼の借金が問題になり、両親ともめにもめて A男は実家を出ていくことになりました。その結果を見た私は

してやったり。
…と嬉しくて仕方ない気持ちになりました。
その時は何とも感じませんでしたが、しばらくしてからあのときの自分の気持ちを自覚したとき 自分の心の中に潜むどす黒い感情を自覚するに至りました。
長期間にわたるストーカー行為によって自分の仕事にも影響が出てきたこともあって、メンタルクリニックを受診するようになり、今でもそこで心理カウンセリングは受けています。
メンタルクリニックの診断名は のちの就職や仕事に影響がないように…と 担当の医師と相談して表向きは「自律神経失調症」としていますが、それが正しい診断名ではないとの忠告も受けています。つまり医師は私に真実(病名)を告知していません。
そのメンタルクリニックでは、暴走状態になったときの私は睡眠や食事も後回しになるので、薬を処方されています。睡眠リズムを取り戻して自分の生活リズムを整えるための睡眠導入剤や、心がざわざわしたときに一旦落ち着くための安定剤なども出してもらい、処方に従って服用しています。
心の病は運動習慣もあった方がいいとアドバイスされたので スポーツ教室に通ったり自分でプールに行ったりと 週に1~2度は運動をするようにもしています。
特定の人との距離が近付くことが「暴走」のきっかけになりやすいので お勤め形式の仕事は自分には向かないと考え、サロンを開業して現在も営業しています。
自分を落ち着かせるためにやってきたメンタルの勉強が 今の仕事に活かせたのは嬉しい誤算でした。またこの仕事では「立場」という一つの大きな「距離」が存在するので、暴走を抑制したり 自分の心を守ることもできています。
今後も他者との距離感を常に考えて、会う人やタイミングを考えながら、暴走しないように気をつけていきたいと思っています。
妄想性パーソナリティ障害~他人を信じられない人
妄想性パーソナリティ障害は親しい人でさえも信じることができない、強い猜疑心を特徴とするタイプである。傷つきやすく、また傷つけられたことを執念深く覚えていて、恨みの念を持ち続ける。配偶者や恋人さえも信じられず、不貞を疑い、尾行したり、ケータイや下着をチェックして行動を逐一監視しようとする。他人に対して警戒心が強く、自分のプライバシーを知られることを極度にいやがる。ときには周りが自分を迫害しているといった妄想的な思い込みに囚われることもある。
妄想性パーソナリティ障害は付き合い方を間違うと大やけどをするタイプだといえる。最初の印象はやや堅苦しくねちっこいところはあるものの、まじめで礼儀正しいと感じられ、何気なく関わりを持ってしまうことも多い。最初の段階で気づくポイントは、秘密主義で内面やプライバシーを気軽に語ろうとしないことだ。思い込みの激しさや疑り深いところが見えてきたときには、危険ゾーンに入っていると思った方が良い。
親密な関係になる場合は、支配され、縛り付けられることをある程度覚悟しなければならない。縛られることで安心するタイプの人にとっては、良い伴侶となる。それが無理であれば親密な関係にならないように、安全な距離を取り続けることだ。
引用元:働く人のための精神医学
オセロ症候群を治すにはその行動や考え方の意味の整理から始める
オセロ症候群は妄想性障害やパーソナリティ障害に起因している可能性もあるというのだから、甘く考えてはいけない。
「オセロ症候群の場合、嫉妬心から浮気の証拠を必死で探したり、根拠なく相手の浮気や心変わりを責めたり、相手の行動や交友関係を監視、コントロールしようとします。また深刻な状態になると、自傷行為を行うことで相手を精神的に追い詰める。あるいは相手に暴力を振るって支配しようとする、といった極端な行動に出る。つまり、嫉妬心から来る衝動を抑えられなくなるのです」
引用元:ダイヤモンドオンライン
■浮気の証拠探しをしなければ、気持ちが落ち着かない ■パートナーが不安の原因となるような行動をすると、攻撃的になってしまう このようなことでお悩みではないですか。
まず、オセロ症候群のような行動が見られる原因はいくつか考えられます。養育環境やトラウマなどの出来事によって、対人関係への不安が大きいこと、極端な考え方のみをしてしまっていることなどが挙げられます。根拠のない不安や妄想が日常生活に支障をきたしている場合、パーソナリティ障害や妄想性障害などの診断が付くこともあります。
オセロ症候群・嫉妬妄想を治すには、その行動や考え方の意味をカウンセラーと一緒に整理したり、同じく不安になったときにどのような考え方に基づき行動していくのがいいかを考え、関係性を馴らしていくという方法があります。パートナーへの不安が大きく、確認や束縛がやめられないという方は、ぜひうららか相談室のカウンセリングを活用してみてください。
引用元:うららか相談室