モラハラカウンセリングで父親のトラウマを克服した娘の体験談
20代女性 これは私がうつ病を発症した時に 産業医のカウンセリングを受けたときのエピソードです。
結論から言うと、私は父親のモラハラを受け続けたせいで呪縛が解けず 何をしていても監視されているように感じるトラウマが原因で精神を病んだことがわかりました。
急に涙が止まらなくなったり 夜になかなか眠れないことは中学生の頃から頻繁にありました。
しかし、自分が精神的におかしくなっていることに気づいたのは社会人になってからです。
環境の変化とともに、職場でも泣いたり睡眠薬を乱用したり オーバードーズなどの奇行が目立つようになったことが自覚するきっかけでした。
それまでも精神科には通っていましたが、その病院では薬物療法のみでカウンセリングは行われず、家族について詳しく触れられたこともありませんでした。
そこで思い切って職場の産業医に相談したのです。
モラハラカウンセリングを受けることにより 私は父親との関係のゆがみや 今まで気づくことがなかった自分の心の傷を紐解くことができ、心の病みをはじめて認識することになりました。
モラハラカウンセリングが父親のトラウマ克服のはじめの一歩になった
職場のカウンセラー(産業医)によるカウンセリングを、私は月に一回受診していました。一回あたりの時間は1時間です。
私の体の症状とそれが始まった頃をお話しすると カウンセラーはすぐさま家庭環境に問題があると感じられたようでした。
そして今までの精神科ではほとんど掘り下げられなかった私の父との関係について 深くお話を聞いてくれました。
私の父はとても厳格で 私や家族を権力で抑え込もうとする人でした。
DVなどの虐待行為はなかったものの、言葉の暴力がひどく、そのことをカウンセラーに状況を事細かに説明すると

それはひどいモラハラやパワハラ。一種の精神的な虐待とも言えるものです。
…とはっきり言いきりました。
相手は親ですし、見えにくい「精神的な」虐待なので自分自身が虐待を受けていた自覚はまったくありませんでしたから、それを周囲の人に相談したこともありませんでした。
家庭がそういうものなら、それはそれで仕方がないことだと思い込んでいたからです。
確かに家では父が絶対的存在であり、そんな家庭環境の中で 私は父の言う通りに勉強や部活に打ち込み、交友関係を制限されながら過ごしてきました。
カウンセラーはこのような過去について、

幼少期からよく頑張って耐えてきましたね。
…とまず私を褒めてくれて、そんな言葉をかけてもらったことがなかった私は その優しさに涙が出ました。
そしてその涙により、自分が今まで耐えてきたことについてはっきりと自覚できたのです。
カウンセリングで「声に出して」自分の正しさを認識・確認していく作業が大切
さらにカウンセラーと話していくうちに 幼少期から我慢していたことや嫌だった思い出がどんどん口をついて出てくるようになりました。
それと同時に心が軽くなっていくのがわかりました。
カウンセラーはそのような私を見て、こう言いました。

カウンセリングの場で声に出して確認していく作業が大切ですよ。「あの時の自分は間違っていなかった。お父さんが間違っていた」ということを認識するためにです。
1回目のカウンセリングを終えた私は 除霊の途中みたいな、悪魔が自分の内部から出ていく途中のような、何だかむずがゆいような気持ちがしていました。
しかし、2回目、3回目とカウンセリングを続けていくうちに 表情が明るくなったことが自分でも自覚できるまでになり、カウンセラーからもそのように言われました。
普段は自分からは人にあまり話さない私ですが、カウンセラーに対しては自ら話すことが増え、声にもハリが出たように思います。
これは私の気持ちを理解してくれたという安心感と信頼関係ができたからです。
精神科では軽い問診程度にしか行われなかったカウンセリングでしたが、まさか会社の産業医のカウンセリングでここまで効果が上がるとは夢にも思ってもいませんでした。
自分の私生活に関係ない人や知らない人だからこそ 話やすい部分もあると思います。
精神的に不安定さを感じている人は、積極的にカウンセリングを受けることをおすすめしたいです。

