境界性パーソナリティ障害カウンセリングで自傷行為が止んだ体験談
20代女性 これは私が境界性パーソナリティ障害と診断されたときに 心理カウンセリングに通ってメンタルを安定させた話です。
私は日本人の父とフィリピン人の母の間に生まれましたが 3歳のころに両親が離婚し、母親のスナックで育ちました。
幼稚園や保育園には通わず 家にいて一人で本を読んだりテレビを見たりする生活をしていたので、自分のことしか考えられず、人の気持ちが全く分からない子供でした。
だから、世間一般でいう〝人の嫌がること〟が理解できず いつ謝るのか、どういう発言をしたらいいのか・いけないのかが全く分かりませんでした。
ただ「ごめんなさい」と謝ることはできました。謝らないと母に手を挙げられる幼少時代を過ごしていたからです。
「消えたい」境界性パーソナリティ障害で危険な自傷行為を繰り返し…
この様子を傍から見ると、傍若無人のくせに謝ってばかりいるおかしな人に見えます。
そのおかげで集団生活にもなじめず、仲間外れにされたり あからさまにいじめられたりして

生きていて楽しくないな。
…と思うことが多かったです。
境界性パーソナリティ障害により私の中で「消えたい」という願望がとても強く、

どうにかして自分を痛めつけてやろう!
…と自傷行為に必死な時期もありました。
内ももや腕をハサミで切ったり ライターであぶったりしました。
深夜に首吊りを試みたり 栄養失調になるまで食事を摂らないなどを繰り返していました。
栄養失調で倒れたときには2週間ほど入院し、これらを受けて精神科では、境界性パーソナリティ障害、軽度の解離性障害、摂食障害の3つを併発していると診断されました。
心理カウンセリングはメンタルの安定に効果があることがわかった!
現在は家の近くの会社でフルタイムの正社員で働いており、月に2回 精神科に通っていて、初受診から約2年半たちます。
精神科での治療は投薬と心理カウンセリングで、薬は精神安定剤と睡眠剤を主に処方されています。
ここ数カ月は精神状態が安定しているため、薬の種類が減って 漢方の抑肝散を毎日飲んでます。
カウンセリングは月に2回、30分くらいです。
診察とセットで保険適用のため 1回あたり薬代を抜いて1500円。薬代は500円~1300円程度です。
診察は毎回カウンセリングの後5分程度です(初診のときは45分ほどでした)
「最近どうですか?」のあいさつからはじまり「薬は飲めてますか?」のありきたりな流れですが、私は素直に病状を話すことを心がけています。
月2回のカウンセリングは、同じ臨床心理士がカウンセラーをつとめています。
最初の数カ月は過去の育成履歴、どのような環境で育ってきたか、現在は何をしているかについて話しました。
精神疾患のことだけについてフォーカスするのではなくて、趣味や好きなことなどの私生活を話すような感じです。
それは一見してフリートークのような感じですが、その中でカウンセラーが感じた考え方の癖や認知のゆがみを指摘します。
それを自分でも気づいて今後どうするか? 気づきをどう活かすかを考えるという流れです。
個人的に『心理カウンセリングはつらい』イメージを持っていましたが、今は誰かに話を聞いてもらう、息抜きの感覚で行っています。
ただ、最初の3か月くらいまでは過去を思い出すのがつらかったですし、6か月までは目に見えた効果を感じなくて 自分でも

何でこんなことをしているのだろう。時間の無駄ではないの?
…と自問自答する日々でした。
しかし通い始めて半年が経過する頃…カウンセラーとの対話から 自然な流れで自分の中でさまざまな気づきが湧きおこるようになったことに気が付き始めてからは
…が腑に落ちるようになっていきました。
これはカウンセリングを根気よく続けていなければ気づかなかったことです。
私と同じような思いを抱きながら心理カウンセリングを受けている人は多いと思いますが、最低でも半年は通った方がいいです。
カウンセラーが自分に合わないと思ったら変えればいいですし、対面が怖い方はオンラインカウンセリングを受ける方法もあります。
とにかく半年以上続けてみることが肝心です。
自分の心の奥の本音や深層心理を知るには、カウンセリングがいちばん効果があると思います。
2年以上が経過した現在の私は心の奥底にしまっていた本音や苦しみを乗り越えることができて、実際にメンタルが安定してきました。
気持ちが落ち着いてきたと感じられるようになってきましたし、自傷行為は完全になくなりました。
カウンセリングは精神疾患の治療とメンタルの安定に一定以上の効果があるのです。
その効果を実感するには、やはり継続するしかないように思います。
