強迫性障害は潔癖症母親が原因?カウンセリングで軽度にできた体験談
これはとにかく使うものや自分の手さえが不潔に思えてしまう話です。
私(38歳女性)の母親がもともと潔癖症であり、小さいころから家に帰ったら石鹸で手を洗う、頻繁に消毒する、タオルは毎回違うものを使う…などの厳密な決まりがある家庭で育ちました。
コロナ禍の今ならある程度までは当然のことですが、私が子どもの頃…30年以上も前からずっと続いていた家庭内のルールです。父親は母の行き過ぎた潔癖症をあまり良く思っていない感じでした。
強迫性障害の症状は中学生の頃から…友達からドン引きされた
私は中学生の時、部活の合宿で 異常なまでの潔癖具合を指摘されて 友達にドン引きされた経験がありますが、私はこれが当たり前だと思って育ってきたのでショックを受けました。それでもきれいにしていないと不安な気持ちから涙が出るのは 小さいころからの習慣で 母の潔癖症が移っていたからです。
とはいっても その事実に気づいてからは 私はだいぶ周りを気にするようになってしまいました。「私は除菌したいけれど、みんなにバカにされたくない」という葛藤で本当に毎日がつらかったです。
そんな私が大人になって結婚したときに夫にまで清潔さを求めてしまい、それがもとで夫婦仲がこじれてしまいました。そして「もう離婚しかない」というところまでいってしまった時、夫と話し合いの機会を持ちました。
夫は私の異常なまでの潔癖症のことを調べてくれていたようで、その時に初めて強迫性障害という病気の存在を知りました。
強迫性障害は母親の影響!?私はなるべくして強迫症になったのか?
夫の助言で自分でも強迫性障害について調べてみたところ、かなりの項目が当てはまっていることに気づきました。そこには

強迫性障害は幼少期、特に母親からの影響が大きい。
…と書いてあって、私は全く典型的な環境で ある意味なるべくして強迫性障害になったのだと思いました。

この病気が治るなら…。
…とすがる思いで精神科の門を叩きました。
病院ではまず問診票を書き、それに基づいて2時間くらいかけてカウンセラーから話を聞かれ、家族関係、幼少期からの思い、今の症状などを聞かれて、なぜか涙が止まらなくなりました。その後に医師の診察があって、初診だったこともあり、1時間くらい話をしました。そこではやはり

あなたの病名は強迫性障害です。
・‥と言われ、

わかってはいたけれど、やはり病気だったのか。
…と思うとさらにつらくなりました。薬を処方され、一週間後の再診の予約を取って帰宅しました。
強迫性障害の薬物療法は私には大きな効果なし
再診までの1週間薬を飲んだものの 正直言って症状はあまり変わらなかった気がしますが、夫は

薬が効いてくれば、絶対に良くなるよ。
…と言って、私が病院に行ったことを喜んでいました。
一週間後の再診で

薬を飲んでみたものの、まったく変わらない症状です。
…と伝えると、薬を最大に増やすことになり、同じ薬を朝晩3錠ずつ服用になりました。
その薬の効果を少しずつ感じられるようになったのは、2か月経ったころです。潔癖症の改善というよりも気分がかなり楽になったような気がしただけなので、正確には「強迫症に」薬の効果があったとはあまり思えません。
強迫性障害とうつ病の併発!カウンセリングを始めてから強迫行動が軽度になった
通院し始めて6ヶ月くらいの時に、医師からカウンセリングを勧められました。「心の病にはカウンセリングは良い」と聞いたことがあったので、月に1回受けることに決めました。
カウンセリングの中に「雨の日の絵を描く」という心理テストがありました。私が描いたのは「傘を持たずにただ立ちすくんでいる女の子」の絵で、色をつけない ただ真っ黒なだけの絵です。それを見たカウンセラーは、

これはうつ病が潜んでいるかも。
…と言っていました。
カウンセリングでは幼少期の話を聞いてもらうことで その人の隠されていた問題点が浮き彫りにされるということです。私の場合は父親と母親の仲がとても悪く、

夫婦の不仲が子どもの潔癖症を加速させた原因のひとつです。
とも言われました。
強迫性障害は完璧に治る病気ではないものの、カウンセリングでかなり寛解に向かうということなので、今後も受け続けていくつもりです。病院や病状によっては保険が効くところもありますし、病院以外の民間カウンセリングルームもたくさんあるので、相性の良いカウンセラーを見つけることが大切です。
私はその後もカウンセリングと投薬を繰り返し、自分を「なんとなく不潔」の範囲まで持っていくことができるようになりました。
それはもちろん夫、医師、友人などの支えがあったからこそで、私を支えてくれる人たちに感謝する毎日です。
強迫性障害で自信がなくなりうつ病を併発する人が約3分の1
強迫症の患者さんの中でうつ病を併発している人の割合が約3分の1あるという調査報告があります。生涯で両方を経験する人も含めると、約3分の2に及びます。
強迫症と鬱状態やうつ病を併発すると、強迫行為以外の活動をする意欲が減ります。そのため自宅で寝転がり、インターネットやテレビを見て1日の大半を過ごしてしまうなどのことがあります。しかしその間も、頭の中では強迫的に記になることを考えていたり、将来のことを心配したり、精神的に休まりにくい状態にあります。そのため身体を動かしていないのに、心身から活力が失われて行きます。
引用元:よくわかる強迫症
薬だけでは治らない心の病は心理カウンセリングルーム利用がおすすめ
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