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叔母の孤高死を見つめた話!一人だけで自宅で死んでいく孤独死の覚悟

【監修者】
オレンジ@終活ガイド

生前整理という名の断捨離にいそしみつつアラカンでの熟年離婚を画策中のおひとりさま予備軍女性がこのブログの中の人です。終活に活かすため終活ガイド1級とホームヘルパー2級を取得しています。
 
ここでは人生100年時代に備えた終活と生活のヒント、怖い!けど知っておいた方がいい話、トラブル回避のハウツーなどを「事実は小説より奇なり」みんなの体験談を元に紹介していきます。

叔母の孤高死を見つめた話!一人だけで自宅で死んでいく孤独死の覚悟

孤高死

これは2017年から2019年にかけて、意志を貫き通して孤独死した叔母の話です。

当時88歳で母方の妹である私の叔母は 20年前に夫を亡くしてからは子供もいなかったため 一人暮らしをしていました。

私の母が亡くなってからは面倒を見るのは私(甥)だけとなっていました。

叔母が認知症を発症

孤高死

叔母の様子がなんだかおかしいと思い始めたのは、2017年の夏から秋にかけてのことです。

月に1度は叔母の顔を見に家に行くことにしていたのですが、何だか家の様子がおかしいのです。

とても植物が好きでいつも庭をきれいにしていた叔母が 庭の花々を枯らしていることに違和感を覚えたのが始まりでした。

さらに叔母は物を沢山買い込むようになり、冷蔵庫の中に腐らさたものをいっぱいにしている様子を目の当たりにして、ようやく私は「叔母は認知症なのでは?」と考え始めたのです。

病院に連れて行こうにも

私はどこも悪くない!

…の一点張り。

なんとか「市役所の検診を受ける」という口実で病院に連れ出し、医師に脳のMRIを取ってもらったところ アルツハイマー型の認知症であるとの診断を受けました。

ここままじゃ、もう一人暮らしは無理だ…。

…と思った私は市役所に相談に行き、なんとか介護認定を受けさせました。

孤高死

その後ケアマネージャーに相談にいき、私が支払いするということでヘルパーを週1回利用することとしました。

しかし叔母の認知症の症状はどんどん進んでいき、被害妄想が見られるようになってきました。

ヘルパーがお金を盗んだ!もうくるな!

…とヘルパーの訪問を拒否するようになり、ケアマネージャやヘルパーからは

これ以上の一人暮らしは無理です。もう限界ですよ。

…と何度も言われました。

ケアマネージャやヘルパーの言う通りだと私も思い、何度か叔母に

叔母さん、家のこととかいろいろ大変だからさ、施設に行かないかい?

…という話をしましたが、本人は

私は最期までこの家で暮らしたいんだよ。ずっとここにいたい。たとえ一人きりでも、ここで死ねるなら本望だから。

私やケアマネージャの施設入所の話は断固拒絶されました。

本人がこれだけ拒否するのではもはや打つ手はなく、なんども被害妄想を繰り返してその都度ヘルパーさんを交代しながら、それでも一人暮らしを続けていました。

叔母の孤独死

孤高死

そして2019年12月の某日、私の携帯に警察から連絡が来ました。

今日の朝に勝手口の近くに叔母さんが倒れているのが発見されました。近所の人が通報した時には既に亡くなっていたそうです。

どうやら叔母は昨日の夕方に一人でタクシーで買い物に出かけた際に転倒し、誰にも発見させずにいたためそのまま低体温症から凍死してしまったようでした。

こういった亡くなり方をしたため、叔母の遺体は検視のために警察が一度引き取られました。

事件性がないことが明らかになってから数日で自宅に帰ってきましたが、死亡後の手続きの諸費用は全て私が行いました。

認知症とはいえ、叔母は自分の意思をつらぬいて この大好きな家で孤高死したのだ。

そう考えると、叔母にとっては良かったのかもしれない…と私は思いました。

叔母の死後事務処理は 遠くにいる叔母の兄弟や親類は高齢のため連絡がなかなか取れなかったりして四苦八苦しました。

エンディングノートの後悔

孤高死

ひとつ心残りだったのは、叔母がいずれこうなることはなんとなくわかっていたのだから、

もっと叔母と話をしてエンディングノートを書いておけばよかった。

…とその時に少し後悔したのです。

実は 叔母が認知症と診断される少し前に、叔母のエンディングノートを私が聞き取りしながら書こうと思って準備はしていたのですが、忙しさにかまけて後回しにしていたのです。

必要最低限の通夜、年金の支給停止、叔母のお骨は夫が眠るお墓に納骨し、遺産分割の手続きは親せきと行いました。

これらが本当に叔母が望んだお葬式やお墓だったのかもわかりませんし、今考えると 私自身が叔母はどういう人だったのかをもう少し知りたかった…と後悔しています。

そのためにも親しい家族に元気なうちからエンディングノートを書くよう勧めておくのはとても大切なことだと思います。

「孤独死」じゃない!一人でも自宅で死ねる「孤高死」

孤高死

一人暮らしの高齢者というと、「かわいそう」「大丈夫なの?」と思われる人が多いかもしれません。でも、終末期の患者さんを一人で自宅に帰すことができる体制が少しずつ整ってきています。在宅緩和ケア医やソーシャルワーカー、ケアマネージャーと連携してサポート態勢を整え、本人がきちんと死を受け止めていれば、簡単にできてしまうものなのです。

それまで一人暮らしができていたということは、周囲に支えてくれる人がいたということです。入院するとサポートしてくれる人と引き離され、かえって孤独になってしまいます。

一人暮らしの方の看取りは、ある意味簡単です。ご家族がいる場合、本人とご家族の希望の間で、医療者が板挟みになることが少なくありません。でも、一人暮らしだったら、ご本人の希望だけを聞いてあげればいいのです。

一人暮らしを楽しみ、自宅を愛しているお年寄りはたくさんいます。遠くに住んでいる娘や息子に、「こっちに来て一緒に暮らそうよ」と言われても、好んで一人暮らしを続けていたりします。今の暮らしを変えることが死ぬより怖い。でも、そんな気持ちはご家族や病院スタッフにはなかなか伝わりません。

孤独死はかわいそう?いえいえ、本人は病院で死ぬほうがよっぽどイヤなんです。死ぬことなんか怖くない、自宅にいられないこと、無理やり病院に入れられることのほうがよっぽどイヤなんです。

「孤独死」という言い方を改める必要があります。孤独死はかわいそうじゃない。一人で立派に自宅で死んだら「孤高死」と尊敬できるような社会になってほしいですね。
引用元:ライブドアニュース