孤独死の相続放棄の体験談!引き取り拒否した別居夫婦の遺産相続の話

孤独死の相続放棄の体験談!引き取り拒否した別居夫婦の遺産相続の話

孤独死 相続放棄

30代女性 これは一家離散した夫の家族に相続放棄させたときの話です。

私の夫の父(60代)が亡くなり、法定相続人は夫(40代)・義母(60代)・義弟(30代)の3人でした。

夫の家庭は両親は離婚していなかったものの 15年ほど前に一家離散していて、夫もそれ以来、義両親と連絡をとっていない状態でした。

警察から夫の父親の孤独死の連絡から火葬・納骨まで

孤独死 相続放棄

某年9月、義父が亡くなったと 義叔父を通して警察から連絡がありました。

いわゆる孤独死で、発見されたときは死亡から1ヶ月ほど経過していました。

長年音信不通だった夫は義父がどんな生活をしていたかも知りませんが、警察の検死の結果、遺体は間違いなく義父のものと判明したため、遺体の引き渡しのために警察の指示通り静岡に向かいました。

遺体の引き渡しといっても、残暑の時期に1ヶ月ほど放置されていた遺体は損傷や腐乱が激しく、

見慣れていない人が見るべきものではない。

…と警察の方に強く言われ、私たちは遺体の状況を見ることなく、遺体は火葬業者さんに引き取られていきました。

警察は義母や義弟にも連絡をとったのですが、二人とも

火葬や葬儀には行きたくない。もう一切関わりたくない。

…との返事で、結局義父の件は長男である夫に丸投げされる形となり、義父の火葬は私と夫と義叔父の3人でひっそりと行いました。

義父の骨壺は義叔父も住んでいる静岡の先祖代々の墓に入れてもらえるものだと、私たち夫婦は思っていたのですが、義叔父の答えは『先祖代々の墓に入れることはできない』

そこで火葬業者さんに相談をしたところ、骨壺を郵送してもらえると教わりましたので(送骨サービス) 郵便局のゆうパックで骨壺を私たちの住む神奈川県まで送ってもらいました。

その後、神奈川県内の永代供養をしてくれるところに納骨をしました。

15年音信不通だったとはいえ、父の墓を建ててやらずに共同供養となったことに 夫は少し責任を感じているようでした。

「もう関わりたくない」遺産相続で義母と義弟があっさりと相続放棄

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義父のマンションの片付けなども終わり、義父の遺産が明らかになりました。

マンションは賃貸で不動産などもっていなかったものの、30年以上勤めていた会社を退職したばかりで、ほとんど手付かずの退職金などの預貯金が2,000万円ほどありました。

義父と義母も夫と同様に15年音信不通状態でしたが、夫の両親は正式な離婚の手続きもしていなかったため、相続人は義母・夫・義弟の3人でした。

しかし、義母も義弟も、警察から教えてもらった連絡先に連絡をしても一向に繋がりません。

しばらくの間 二人分の相続承認も相続放棄も進まないまま、義父の預貯金は分配されずにいました。

何度も何度も連絡を取ろうと試みているうちに ようやく義母や義弟とも連絡がとれ、結局二人とも

もうあの人には関わりたくないから。

…ということで あっさりと相続放棄の手続きをとってくれました。

突然降りかかる「孤独死」の後始末はプロに頼るのが正解!

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最終的に義父の遺産を夫が相続しましたが、ここに至るまでたくさんの人たちに協力していただきました。

警察の方はもちろん、火葬業界の方、義父の住んでいたマンションを掃除してくれた特殊清掃業者の方。

大家さんとやりとりしてくださった不動産会社の方。

相続については銀行の方や家庭裁判所にも相談に行きました。

急に降りかかってきた話に何をどうすることから手をつければいいのかすら分からなかった私達夫婦ですが、多くのプロの方に教えていただきながら なんとか手続きを進めることができました。

核家族化が進んでいる中、私たちと同じような経験で困る方も多いと思いますが、自分一人で何とかしようとするのは難しいですから、たくさんのプロの方に相談したほうがいいと思います。