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孤独死現場で遺体を発見したら?遺族が引き取りするの?拒否できる?
お風呂場、寝室の布団の上、苦しさで助けを呼ぼうとして玄関先までたどり着いたものの その場で息絶えてしまう…など、突然死する人の倒れている場所は様々です。
その人が一人暮らしであれば遺体の発見が遅れ、見つかった時には「孤独死」認定されてしまうことが多いです。
※必ずしも一人暮らしで突然死したからといって「孤独死」に認定されるわけではありません。認定されないケースもあります。

2021年現時点で孤独死の定義が定まっていないため「認定」というのはすこし語弊がありますが、一人きりの状態で亡くなり、遺体の発見まで時間がかかった場合は 現状では「孤独死」でひとくくりにされているという感じです。
警察が扱う事案の中で、孤独死は多いよ。下手すると仏さんというのは夏場で1日から1日半、冬場でも4~5日で腹部に青藍色が出てきて 腐敗が始まったのがわかるんだよ。
冬場でも4~5日なんですか!?
血液の循環が止まってから、すぐに人間の身体は腐敗してくるんだよ。
特殊清掃現場では遺体を見ることはないが、警察は一番に遺体を運び出す。時にはちぎれた肉片を拾い集め、髪の毛も集めるのだ。
引用元:超孤独死社会

孤独死現場の遺体のリアル
孤独死の現場は肉親ですら立ち会えないほどすさまじく過酷だといいます。
また孤独死者の8割が「セルフネグレクト」であると言われています。
セルフネグレクトは「自己放任」 つまり不摂生やゴミ屋敷化による「ゆるやかな自殺」行為によるものです。
孤独死はにおいと蠅で気づくことが多い
一人暮らしの人が突然死し、長らく遺体が発見されずに放置されていると腐敗が始まり、強烈な悪臭が発生します。
そのにおいはまず室内で充満し、その後少しずつ外部へと流れていき、ハエが発生します。
室内の生ごみや遺体にハエが群がっても駆除する人がいないので、時間の経過とともにハエは何サイクルもの繁殖を繰り返して増殖し、遺体の腐敗も同時進行します。
また遺体から滲みだした体液が床部分に浸潤し、少しずつ床を侵食していきますが、そのころには周囲の人も「なんか変なにおいがする」と異変に気付き始めます。
そうやって周囲が孤独死に気づくころには もはや特殊清掃以外では手に負えない状況に陥っています。
内臓があれば、遺体はどんどん腐敗していくから、胸なんかは腹部から割れる。
最初に腐敗するのは目ね。目ん玉は水分で覆われているでしょ。どんどん水分が抜けてっちゃう。目は粘膜の薄いところだから、蠅が卵を産みつけやすいの。そこから蛆がわいてくる。
蛆っていうのは尺取虫みたいに伸び縮みするからさ、警察は、蛆が体を伸ばした時にサッと大きさを測るんだよ。
ピンセットで動く蛆を押さえつけながら、蛆の大きさで遺体が死後どのくらい経っているかを推定するの。これ何回目の卵だろうって考えながらね。
引用元:超孤独死社会
孤独死の遺体が溶ける!?なぜ?
冬場にヒートショックとかで、お風呂で溺死するじゃない。種火がちょっと点いてるだけで、湯温が下がらないから、身体の脂が溶けて、フロの湯に油の膜を張ってくるの。
下手すれば、トロトロに溶けだしちゃったりもする。だから遺体を上げるときには、慎重にそーっと扱わないと、一気に崩れちゃったりもする。
引用元:超孤独死社会
体液が浸潤して下の階までしたたることも…
それは部屋のまさに中央だった。どす黒い液体が約2メートル四方にわたってゴミの上をヒタヒタと浸食している。周囲の雑誌やプラスチックは、墨汁のような黒い液体をたっぷりと吸い込んで変色し、そこだけひしゃげていた。
この黒い体液が、2メートルほどもあるゴミのはるか下の層を優に突き抜けて、畳の底面まで達していると判明するのは、だいぶ後になってからだ。
引用元:超孤独死社会
体液の浸潤がひどいと、解体作業をして床下までの徹底的なリフォームや特殊清掃、消臭処理を行ったりもします。
孤独死現場が2階の場合は、すぐ下の階の部屋の天井から体液が滴ることもあります。
独居で近所づきあいや人との交流を持っていない人が孤独死すると、こんな現実が待っているのです。
近隣住民が「この部屋、絶対おかしい!」と気づいても、賃貸住宅なら不動産屋や大家さんが連絡を受け、保証人にも連絡を取り、警察に通報してから出ないと、部屋の開錠はできません。
いくら急を要するといっても、無理やり部屋に入れば「不法侵入」となってしまいます。
もしあなたが孤独死の第一発見者になってしまったら…
もしあなたが孤独死の第一発見者になってしまったらどうするか?
孤独死を発見すれば誰もが卒倒します。でも、できることなら そこで冷静に倒れている人をしっかりと観察しなければなりません。
よほど状態がひどくて ひと目見て亡くなってことが分かれば別ですが、ほとんどの人がこの段階で「亡くなっている」ことを確認せずに救急車を呼ぶことが多いようです。
わかります。近づけませんよね…怖いですから。そうなりますよ、普通…。
しかし本来、救急車は疾病者のためのものですから、死者を乗せることはしません。
ですから、まだ息があるかどうかわからない場合は119番通報でOKですが、亡くなっているなら110番通報…が正解なのです。
ほとんどの人は119番通報するのかもしれませんが、救急隊が駆けつけた後 亡くなっていることが確認されると、もちろん警察に通報することになります。
孤独死の第一発見者になることはトラウマになるかもしれません。普通の神経の持ち主なら当然です。
しかし、もしそんな場面に遭遇してしまったら…もうどうしようもありません。卒倒しつつも腹をくくって通報するしかありません。
テレビドラマでも第一発見者が通報するシーンをよく見ますが、あのとおり、警察が到着するまでの間、遺体や室内のものに触れてはいけません。
事件性の有無を調べるまでは、室内の状態をそのまま保持しなければいけないです。
通報すれば警察が駆けつけてきますが、この後に故人の死に警察が関与するか、深く介入するのかどうかはケースバイケースです。
後述しますが、故人が在宅医療を受けていたかどうかで、遺体の回収などの今後の対応が変わります。
孤独死の遺体に警察の検視は必ずあるもの?
検視は医者が死体を異状死と判断し、警察署に届け出た後に、警察官あるいは検察官によって行われる。届け出のあった死体とその周囲の状況を捜査し、犯罪性の有無の判断を行う。犯罪性が認められれば司法検視が行われ、犯罪性が無いと判断されれば行政検視が行われる。
検死(検屍)という言葉は医師が死体を外表面から検査すること、つまり検案と同じような意味をもつ。しかしながら、文脈によっては警察官による犯罪性の有無の調査(つまり検視)と同義として用いられることもある。法律的に「検死」という言葉は存在しないのでしばしば混乱を招き、現在では使われることはあまり無いようである。
引用元:つねぴーblog@内科専攻医
大都市圏では家で亡くなっている人が発見されると、その半分くらいは警察が現場検証や検視を行っています。理由は事件性の有無を調べるためです。
(通報受けて)「最初に行くのはどなたなんでしょう。」
「まずは交番のおまわりさんが現場に行くでしょ。その後、現場の強行犯係と鑑識係が一緒に行く。それで現場に入って、現場の状況と仏さんの具合を見るの。その後死体の衣類を取って、裸にさせる。」
裸にするのは検死のためだろう。
「だから孤独死にならないほうがいいよ。女性だろうがなんだろうが全部裸になるからね。服を脱がせて、その場で傷があるかどうか、事件性の有無を全部確認するんだよ。
それで外傷もない、争った跡もないとわかれば、はじめて葬儀社を呼ぶか、警察の車両で移動になり、その後法医学者に視てもらって死因を判断してもらうという流れだね。」
引用元:超孤独死社会
警察と警察医が現場に到着すると、警官による事情聴取と、警察医による検視が開始されます。
検視で死亡確認がとられ、事件性がなければ「死亡診断書」が発行されます。死亡診断書がないと火葬の許可が下りません。
逆にもしも状況に不審な点があれば、遺体は警察が引き取っていきます。
検視がどんなに長引いたとしても、遺族は故人の家に入ることも、故人の金品を預かることもできませんし、警察から遺体が引き渡されるまでは何もできません。
孤独死の遺体の回収と処理は?
在宅医療を受けていて病死なら検視なし
亡くなった人の在宅医(看取りチーム)がついていれば、死後24時間を経過していても診断を行えることになっています。
そこで死因が生前にかかっていた病気やけがであると判断されれば、死亡診断書を出してもらえます。
また、かかりつけ医が死因が持病によるものであることの診断を下しても検視はありません。
警察の捜査の結果、犯罪性がないと判断されれば検死医(=警察医)による医学的判断を仰ぐことになります。
自然死(病死)や事故死・自殺のどれかに判定されれば 警察が介入する捜査は終了です。
在宅医療を受けていない人が自宅で亡くなると「異常死体」扱いになることも
孤独死した個人が前述のような在宅医療を受けていない状況で遺体で発見された場合は「異常死体」として扱われ、当然、警察の捜査(スクリーニング)対象となります。
第一発見者の聞き取り、室内の状況確認、近隣住民の聞き取りが行われ、事件性の有無を捜査します。
一人暮らしではなく、家族と暮らしている人が 朝起きてこないから様子を見に行ってみたら亡くなっていた…というケースもあります。
犯罪性がない亡くなり方していても、在宅医療を継続して受けていた人でない限り やはり警察が介入することになります。
なぜか?
イヤな言い方をしますが…捜査してみなければ「家族による保険金目当ての殺人の疑い」が否定できないからです。
病死(自然死)か?事故死か?自殺か?犯罪か?異常死体について、あらゆる可能性を視野に入れて検収しなければなりませんから当然のことですね。
犯罪性があると判断されたら司法解剖
事件の可能性があったり、死因が不明の場合は行政解剖に回されたり、大学病院などの法医学教室へ遺体を搬送して司法解剖が行われます。
もちろん家宅捜索などの自宅の捜査も続行されます。
発見までの時間が長く 遺体の損傷が大きければ、DNA鑑定しないと身元確認ができません。
事件性がなければ遺体は数日程度で戻ってきますが、死因に疑わしい要素があれば検視が入るので2週間前後、DNA鑑定が必要なら1か月前後の時間がかかります。
その間に 死亡届を提出したり、葬儀を行うことはできません。
孤独死の際の警察への費用は?
事件性がないとされるまで 遺族でも故人の家に入ることはできません。
そして家宅捜索までの間は 金品などを含めたすべてが、一時的にですが 警察に没収されます。
状況によりどれくらいの日数がかかるかは 上述の通り一概には言えません。
身元が確認されるまでの間 遺体は保管庫に預けられ、1泊2000円くらいの実費が 後日遺族に請求されます。
【孤独死の相続放棄】遺体の引き取りは?拒否はできる?
孤独死が起こると、大家やマンション管理会社は警察を呼ぶ。警察は届けてあった住民票から遺族を割り出し、遺体の引き取り手を探す。
金銭的に裕福なら、基本的に遺族が引き取ってくれる。しかし、遺族が生活保護受給者だったり金銭的に余裕がなかったりすると、遺族に引き取りの電話をしても「こちらは何十年も会ってませんから」などと渋られてしまうこともあるのだ。
引用元:超孤独死社会

遺族に孤独死の連絡が入っても、ずっと疎遠だったとか それまでの関係が良好でない限り、遺体を引き取りをしない人が多いようです。
さらに発生した相続についても 相続放棄ですべての権利を手放すケースも多いです。
それはやはり孤独死後の後始末の大変さが原因のひとつでしょう。
孤独死のコストは非常に高額です。
遺体の損傷が少なければ特殊清掃費用は数十万円程度ですが、少なく見積もっても一般的な遺品整理の倍のコストが 特殊清掃にはかかります。
故人がどのくらいの財産を持っていたかにもよりますが、遺族が家庭裁判所で正式な相続放棄の手続きをしない限り最悪なケースの孤独死コストの数百万円の請求先は 血縁関係にある遺族に向かいます。
遺体の引き取りや葬儀までのやりとりだけならトータルで数十万円以下で済みますが、特殊清掃が入るとなるとどんな多額の費用がかかるのか?はっきり言って孤独死コストは未知数です。
特殊清掃費用は物件の損傷次第で100万円以上、数百万円かかることもざらにあります。
遺族は近隣住民への謝罪まわりはもちろん、賃貸物件の管理会社や階下に住んでいた住人への損害賠償なども請求されることがあります。
すっかり疎遠になっていたとか、顔も見たことがないとか、生前の関係が劣悪だった故人のために、これだけのことがやれますか?
孤独死すると火葬は?
孤独死して引き取り手がない遺体は行政から委託している葬儀社に渡されて火葬場で荼毘に付されます。
一般的な火葬は遺体を霊柩車で搬送しますが、身寄りがなく行政で火葬する遺体は普通のワゴン車で運ばれます。とはいえ、火葬する場所はまったく一緒です。
さらに遺体の腐敗がひどい場合はビニール袋に厳重に詰められた状態でお棺に入れ、そのまま火葬し、お骨は火葬場の職員が拾って骨壺に収めます。
遺骨の引き取り手がなければ共同墓地などに合祀されて終了。お坊さんの読経もありません。
遺族が遺体の引き取り拒否をしたり、まったく身寄りのない孤独死では、ここまでの費用をすべて行政が負担します。
もちろんここで使われているのはすべて我々の税金です。
孤独死すると葬儀は?
孤独死した親族のお葬式は 普通に上げられないことも多々あります。
葬儀社によっては、孤独死の葬儀はお断りされるからです。
「孤独死」というのは単に1人暮らしで亡くなったことではなく「遺体の発見が遅れた」意味合いが強いので、遺体もそれなりに損傷が大きいケースが多いですから、これは無理からぬことかなとは思います。
ひと目兄の姿を見せてください。
全身が溶けていて、目玉は溶けてなくなっているし、頬は落ちくぼんでいるし、写真で見るお兄さんの感じとはだいぶ変わってしまっているんですよ。ご遺体とは対面なさらずに、ビニールにくるんだままの状態でさよならされるのが、一番良いのではないでしょうか。
引用元:超孤独死社会
葬儀の手配の前に葬儀社に「孤独死」である旨を申告しないと後々トラブルになることがありますので、孤独死の親族の葬儀をやる場合には注意が必要です。
孤独死すると遺骨の行方はどうなる?
顔を見たこともない親族が孤独死し その遺骨を押し付けられて自宅に保管せざるを得なくなって 困惑している…というケースも最近多発しています。

確かに身内だけどさ…。これ、自宅に置いておくのはちょっと…。一体どうしたらいいものやら、扱いに困るのだが…。
最近は遺族が直接遺骨を受け取らずに 行政から直接永代供養先までゆうパックなどで贈る送骨サービスが多く利用されています。
困っている方は一度検討してみることをおすすめします。

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