鉄柱の撤去をガン無視するご近所トラブルを警察に相談して解決した話
これは倒壊しそうな鉄柱にまつわるご近所トラブルの話です。
我が家が建っている周辺は昔は長屋だったところをそれぞれ改築したような家が密集している地域であり、うちだけでなく屋根が接しているような家はたくさんある地域です。
我が家とAさん(40代夫婦)の家は隣家ではありませんが、屋根が一部接している部分があり、Aさんの家の屋上にはご主人のゴルフの練習が出来る様にネットが設置されています。
そのネットを支えている鉄柱が大阪北部地震をきっかけに斜めになって、我が家の方に少しはみ出すようなかたちになっていました。
地震で傾いた鉄柱の撤去を頼んでみたが相手はガン無視
これに気づいた私はAさんに、

見てください。このままにしておいては危険です。台風がくればうちの屋根に鉄柱がネットごと倒れてくるかもしれません。
…と伝えましたが、Aさんは

夫に伝えます。
…と返答しただけで、一向に直そうとしません。奥さんに何度かこのことを伝えましたが

私も危険だとは思います。夫には言っているんですよ。
…と言うだけで、全く解決せずでした。
そんな折 台風の強風でゴルフ練習場の鉄柱が倒れたニュースを見て

Aさんちの鉄柱が倒れてきたら、うちだってやばいんだけど!
…と思いました。
近隣住民で一致団結交渉してもやはり相手はガン無視
これは我が家に限った話ではなく、周辺一帯が危険にされされていましたから、その後にAさん宅の鉄柱問題は Aさん以外の近隣住民が一丸となって真剣に検討する話に発展しました。
我が家を中心にして 近所の人(主にAの家の屋上が屋根と接していたりする人など)でまとまってAさん宅を数度訪問して

台風で鉄柱が倒れてきて家屋が破損したら お宅で賠償してもらえるんですか?ネットと鉄柱を撤去するつもりはないんですか!?
…と詰め寄ってみたものの、奥さんしか対応に出てきませんから、本当にご主人に伝わっているのかが謎でした。
これだけ言われているのにのらりくらりとかわせる神経も普通ではないな…と思いましたが、そんな人ですからネットも鉄柱もしばらくの間 そのまま放置されていました。
司法書士から家に保険をかけることを勧められたが…
どうにも動きが見られないため、私は知り合いの司法書士にこの件を相談することにしました。

もし台風で本当にA家の鉄柱が倒れてきた場合、弁護士を雇って賠償金を得るには 弁護士費用と時間はこちらにかかります。それならあらかじめ家に保険をかけておくとか、保険金を増額してかけておく方が、コスパの点からしたらよいと思いますよ。
司法書士の言うことは正論であり、理屈もわかります。
ですが私たちは それではこちらが痛い目を見るだけで、A家の負担にならないことが腹立たしく、納得できませんでした。
警察に相談したことでやっと相手が動き出して解決
そこで次に警察に相談することにしました。警察がどうにかしてくれるとは思っていませんでしたが 相談実績を作っておきたかったのです。
近所の人たち数人と警察署に行って これが「迷惑行為」にならないかを相談してみました。
実際に現場を見てくれることになったので、警察官に我が家に来てもらい、屋根の方からA家のネットと鉄柱を確認してもらいました。
また、近所の人の家数軒からも確認してもらい、A家の鉄柱が危険だと認識してもらった上で 警官に同行してもらいA家へ行きました。

警察は民事不介入なので強制は出来ません。注意だけになりますよ。
…とのことでしたが、警察に入ってもらえたことは心強かったです。
相も変わらず奥さんしか出てきませんでしたが、同行した警察官が

どう見てもネットと鉄柱が傾いていて危険ですね。今のうちに撤去した方がいいのでは?
警官にこのような注意をされたことで、A家はとうとう撤去を決意したようで、その数日後にやっとネットが撤去されました。
ちょうど台風シーズンのことだったので本当に安心しましたし、警察の対応も誠実でとても感謝しました。
その後A家とは険悪になりましたが、不愉快なのはお互い様です。もともとAさんとはあまり話したこともありませんし、Aさんも今回の件で話が通じないタイプの人だとわかったので、この先も距離をとって接していくほうがよいと解釈しています。
台風で倒れたゴルフ場のポールで家屋倒壊の責任はどこに?
今月8日から9日にかけて千葉県に重大な被害を及ぼした台風15号。今もかなり広い範囲で停電や断水が生じています。また建物の倒壊などの被害の実態が徐々に明らかになってきています。今回の台風被害で注目されているのが、市原市のゴルフ練習場のポールが倒壊し、隣地の家屋が潰れ、また20代女性がケガを負ったというニュースです。このような倒壊事故などが起きた場合、被害に遭った方々はゴルフ場に賠償を求められるのでしょうか。
まずゴルフ場のポールのように土地に接着して人工的に造られた物を「土地の工作物」といいます。家の屋根瓦や塀も「土地の工作物」にあたります。この「土地の工作物」が今回のように台風で倒れ、また飛ばされるなどして、人のケガや物の損壊を生じさせた場合、「土地の工作物」の管理者や所有者が、被害者に賠償をしなければなりません。
ただし、管理者らが責任を負うのは、「土地の工作物」の設置・保存方法に「瑕疵」があるような場合。すなわち本来備えているべき安全性が欠けているような場合に限られます。管理者らがちゃんと設置・管理していたが、台風が想定外の規模であったために倒壊したような場合は、管理者らは責任を負いません。
今回ポールが倒れた原因が、もっぱら柱の腐敗やゴルフ場の防風対策不足にあるのであれば、被害者の方々はゴルフ場に対して損害賠償を求められます。一方、ゴルフ場のポールの管理に問題がなく、もっぱら観測史上最大といわれる突風などが原因の避けられない事故だったのであれば、ゴルフ場は責任を負わないことになります。
被害規模が相当大きいので、賠償義務があるかどうかが争われる裁判になる可能性もあると思います。
引用元:日刊ゲンダイデジタル2019/09/15
費用を払ってまで弁護士を依頼するメリットは?
費用を支払ってまで弁護士に依頼するメリットはどこにあるのでしょうか。
(1)時間や労力の軽減…弁護士は、依頼者の代理人として行動しますので、ご本人が相手と直接やり取りを行う必要はなく、全ての対応を弁護士が行い、依頼者には、弁護士から経過報告を行うことになります。そのため、時間や労力だけではなく、精神的な負担も大幅に軽減することができます。
(2)適切な手続きの選択…弁護士に依頼することで、事案に応じて臨機応変に手続きを選択することができます。問題解決のために、どのような手段をとるべきかは事案に応じて様々です。この点、弁護士は、各事案に応じて適切な手段を提案することができます。
(3)相手への心理的プレッシャー…本人が請求するよりも、弁護士に依頼して請求した方が、相手が「最終的に裁判になると困る」と思い、案外あっさり要求に応じるケースが少なくありません。この点でも、弁護士に依頼するメリットはあるといえるでしょう。
(4)迅速な解決…本人同士で話し合いをしても、一向に解決する兆しが見えてこないことが少なくありません。この点、弁護士に依頼することで、交渉に応じない相手には速やかに裁判所を使った手続きを選択し、迅速な解決が可能になります。
弁護士費用は、裁判で負けた方が支払うと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、民事訴訟で弁護士費用を負担するのは、それぞれ委任した人(依頼者)になります。
「訴訟費用は〇〇の負担とする。」との判決が出ますが、この訴訟費用とは訴訟にかかる印紙代程度のことで、実際にかかった弁護士費用は、それぞれご自身で支払うことになります。弁護士費用を負けた方に支払わせることはできません。この点は注意して下さい。
引用元:ベリーベスト法律事務所
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