妄想性障害、妄想性パーソナリティ障害とは?
妄想という言葉は本来は精神医学的な用語で、矛盾していることや事実と異なることを信じてやまない考えを指します。統合失調症では、幻覚や妄想といった症状があらわれます。
妄想には「特定の相手が自分のことを愛している」「自分は特殊な才能の持ち主だ」といったものも多く見られますが、「自分に対して組織から嫌がらせを受けている」「自分を陥れる陰謀が企てられている」といった被害型の妄想は、本人が危機に感じるという点で明るみに出やすく、「被害妄想だ」と他人から指摘されることも多くなります。
妄想性障害は妄想が1カ月以上続く病気で、妄想性パーソナリティ障害は「自分を陥れようとしている」と考えて他人を信じない考え方の問題(パーソナリティ障害)と考えると分かりやすいでしょう。
大人の被害妄想癖には、妄想性パーソナリティ障害の診断が下る場合があります。
例えば、「手伝ってあげる」と言われた相手に「自分の力量を馬鹿にされた」と感じて恨む…などは一般的に「被害妄想」といわれやすいですが、このような極端な考え方に基づく言動によって、相手に危害を加えたり日常生活が困難になったりする可能性は高いと考えられます。
日常生活で自分が苦しくならないための被害妄想カウンセリングのすすめ
被害妄想といわれるものにはかなり程度の差がありますが、他人が全く理解してくれない、何度も指摘を受けているといった場合には、医療機関や専門家に相談されることをおすすめします。
妄想症状を抱える人には、過去に虐待などのトラウマを抱えている人も少なくありません。
また、妄想は自身の認知の中では真実であり、「自分が妄想をしている」と自覚できるものではありません。
被害型の妄想は特に自分の身を守ったり他人に理解してもらったりするために多くの時間やお金を使ったり、ときに攻撃的になったりと、生活が困難になる場合があります。
なかなか他人から理解されず、悩んでいる人も多くいます。
妄想を打ち消すためというよりも、日常生活で自分が苦しくならないために、まずは専門家に話をしてみませんか。
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