ライブイベントの撮影機材の紛失未遂事件に違和感を覚えた体験談
40代男性 これは私がかかわった私物の紛失未遂事件の話です。
知人が主催しているライブイベントがあり、私はスタッフ的な立ち回りで お世話になりながら参加をさせてもらっていました。
ライブイベントでは演者もお客さんもお酒が入った状態になるのが普通だったので 会計などで多少の誤差が出たり、備品を紛失してしまうことが これまでのイベントでも何回かあったと聞いていましたが、それが自分の身の上に起こるなんて想像もしていませんでした。
そのライブイベントで私はハンディカメラでバンドの演奏を撮影する撮影係を任されることになりました。
カメラはイベント主催者である知人A男の所有物です。カメラは楽器などと共に楽屋においてあり、使用が終われば所有者であるA男の荷物と一緒に置いておく…という流れになっていました。
イベント当日私は無事撮影係の役目を終え、カメラをA男の楽屋に返し、イベントが終了したことにホッとしていましたが、その翌日にイベントスタッフの知人から電話がありました。

A男がカメラがないと言ってるんだけど。箱だけはあるけど、中身が空っぽだとA男が言っているんだ。
私は取り決め通りカメラは元に戻したことを主張しましたが、その後も「カメラが見つからない」と連絡が来て

このままだと弁償の可能性もあるよ。
…と言われました。
私は間違いなくA男の楽屋にカメラを戻しているのですが「ない」と言われてしまえば仕方がありません。
弁償する可能性から値段を確認したところ、50万円以上もするの機種とのこと。私はカメラの知識はないのですが、なんとなくその金額には違和感を覚えました。
また、なぜか「箱だけは持ち主の手元にある」というおかしな状況にも疑問を持ちましたが、そんなとき急にその知人が思いついたように

そういえばさ・・・以前、A男はバンドメンバーにカメラを貸したときに無くなったことがあったな。それと壊されたといって 弁償してもらったこともあったんだよな…。
…とこれまでにもあった不自然な経緯を語りはじめました。
もしカメラが盗難に遭ったのなら、常に箱に入れてあったカメラが箱ごとではなく、中身だけなくなったことがそもそも不思議だ・・・とも。
以前にカメラを弁償したスタッフメンバーB男は既に辞めていたのですが、伝手をたどってなんとか連絡を取ってみると、B男も過去の弁償の件を今でもいぶかしがっていることが分かりました。
なんとなくうさん臭さを感じたものの、私は事を荒立てないようにした方がいいと感じました。そしてとりあえずもう一度自分でライブハウスにも連絡をして 落とし物として扱いがないかを確認しましたが、残念ながら届け出はありませんでした。

やむなく、これは弁償か。
…と思ったのですが、数日後に知人から

A男がカメラが見つかったってさ。楽器など他の荷物にまぎれこんでいたらしいよ。
…と連絡がありました。
自身の所有物が多かったとしても…少し不自然な言い方に聞こえました。推測の域を出ないとしても、同じカメラがそう毎度毎度紛失したり故障するなんてことはそうあることではないからです。
もしもA男の自作自演の不正があったのだとしても もそもそも証拠がないので追及することはできないのですが、今回は自分に実害が及ぶことはなかったので何も言わずにこの件は忘れることにしました。
ほどなくしてイベント主催から再び「ライブを撮影してほしい」との申し出がありましたが私はお断りしました。そのイベントから手を引くことで 今後も予想されるトラブルを回避するためです。
危うきに近寄らず…そして「触らぬ神に祟りなし」です。 友人・知人であってもお金や高額なものの扱いには注意しなければいけないと肝に銘じた出来事でした。