みんなの体験談現場のプロの話ライフ介護と認知症保険・年金・互助会

介護離職から介護うつになった人が福祉支援を得て再就職できた話

【監修者】
オレンジ@終活ガイド

生前整理という名の断捨離にいそしみつつアラカンでの熟年離婚を画策中のおひとりさま予備軍女性がこのブログの中の人です。終活に活かすため終活ガイド1級とホームヘルパー2級を取得しています。
 
ここでは人生100年時代に備えた終活と生活のヒント、怖いけど知っておいた方がいい話、トラブル回避のハウツーなどを「事実は小説より奇なり」みんなの体験談を元に紹介していきます。

介護離職から介護うつになった人が福祉支援を得て再就職できた話

介護離職で再就職

これは親の介護で仕事を失い(介護離職) うつ状態(介護うつ)になった人が元気になって再就職できた話です。

登場する人物
Aさん:40代、男性、元会社員
Bさん:70代、女性、Aさんの母親
Cさん:40代、男性、Aさんの友人
Dさん:40代、女性、社会福祉士
Eさん:40代、男性、精神保健福祉士
Fさん:40代、男性、キャリアコンサルタント
私:30代、男性、相談窓口担当(社会福祉士)

母親の介護のための休職期間が終われば離職するしかない

介護離職で再就職

Aさん(40代男性)は元々会社員で経理業務を行っている人でした。Aさんが40歳のときに父親が亡くなり、独身だったこともあり 母親のBさん(70代)と二人で暮らしていました。

母親のBさんはAさんが42歳のときに脳梗塞で倒れ、一命は取りとめたものの、左半身に麻痺が残ってしまいました。当初は麻痺がありながらもリハビリを頑張り、杖を使って歩行することができていましたが、次第にBさんの体力はどんどん低下していき、やがて介護が必要な状態になりました。

Aさんはしばらくは介護休暇を活用して仕事をしながら母親の介護をしていましたが、Bさんの転倒や誤嚥などが相次いだことから 会社を休職することになりました。

当時のAさんは介護サービスを利用することを考えつかず、自分で献身的に母親の介護をしていましたが、Bさんには徐々に認知症とみられる症状が出てくるようになってきました。

その頃にはAさんは介護に疲れてきてうつ状態になってしまい、介護放棄寸前になってしまいました。

Aさんの友人であるCさん(40代男性)は、Aさんが会社を休んで親の介護をしているということを人づてに聞き、Aさんに電話をしました。

1
Cさん

お母さんの介護してるって聞いたよ。大変だな。大丈夫か?

1
Aさん

もう介護に疲れた。会社の休職期間ももうじき満了になってクビになるけど、後悔しても仕方ない。だけどお金もどんどんなくなってきた。これからどうすればいいかわからない。

こういったいきさつから、心配したCさんがAさんを連れて相談窓口にやってきました。

介護に疲れ 介護離職を後悔し 介護うつ状態に…

介護離職で再就職

まず、母親であるBさんの介護に関することは Dさんと私の社会福祉士チームが担当しました。介護サービスの利用方法を情報提供したところ

1
Aさん

すぐにでも利用したい。

…という旨が語られたため、すぐにAさんが住まう地域の地域包括支援センターに連絡調整を行いました。

そして後日、介護認定調査を受けて Bさんは「要介護4」と判定されました。

また、Aさんの精神面については精神保健福祉士のEさん(40代男性)が担当しました。うつ状態に関するスクリーニングを行ったところ、中等度程度のうつ状態の可能性があったため、心療内科か精神科を受診することを勧めました。

Aさんは当初は受診をためらった様子でしたが、Cさんが「僕が連れて行ってあげるから」と説得してくださり ようやく心療内科の受診に至りました。

受診の結果、完全なる「うつ病」とまではいかないものの うつ状態がみられるため、薬物療法とカウンセリングを行うことになりました。

介護離職の失業保険手続きからキャリアコンサルタントの力を借りて再就職

介護離職で再就職

Bさんは日中はデイサービスを、朝または夕方にはホームヘルパーを利用することになりましたが、Bさんが介護サービスをスタートできたころにはAさんの休職期間が満了してしまい、Aさんは失職してしまいました。

Aさんは失職のショックと従前からのうつ状態もあって、失業保険などの手続きをなかなか自分ですることができませんでした。

しかしDさん(社会福祉士)の知人のキャリアコンサルタントであるFさん(40代男性)に相談に乗ってもらい、ハローワークへ行って失業保険や求職者登録などの手続きを行うことができました。

また、FさんはAさんの経歴はもとより 状況・環境を考えて、適職診断や再就職のアドバイスをしたり、求人の情報などを提供していきました。

やがてAさんは心療内科での治療の成果も出てきたことと、Bさんが介護サービスを利用したことで 心と体の負担が軽減されたことにより 少しずつ元気になっていきました。

そして初めて相談窓口に来た日から1年後、自宅から通いやすい商社で再び経理マンとして再就職することが決定しました。

社会福祉士や精神保健福祉士、キャリアコンサルタントなどといった専門職はもとより、友人というインフォーマルな存在の助力のおかげで解決に至った事例です。

 



 

「介護うつ」関連の本とコミック

.

amazonで無料で読めます

【related posts】

タグ

体験談 断捨離 不用品買取 生活トラブル エンディングノート 老後の財産管理 介護 おひとりさま 終活 メンタル ゴミ屋敷 争族 孤独死 遺品整理体験談 絶縁 相続放棄 認知症 介護保険 行政 セルフネグレクト 供養 遺品整理 施設入所 終末期 賃貸物件のトラブル ソーシャルワーカー 没イチ 地域包括支援センター 医療 弁護士 エンディングノートの書き方 お墓 心理学 ノートおすすめ 看取り 空き家・空き地 葬儀 ブランド品買取 実家の相続 ひきこもり 無縁社会 ゴミ屋敷清掃 負動産 死生観 手元供養 特殊清掃 孤立死 デジタル遺品 遺品整理業者 相続地獄 墓守り デジタル終活 警察 仕事 生前整理 成年後見人 在宅医療 ペット終活 事故物件 損害賠償 事件 救急車 生活保護 8050問題 毒親 遺言書 お焚き上げ 平穏死 見守りカメラのすすめ リビングウイル ゴミトラブル 司法書士 口座凍結 借金 バイセル 延命治療 着物買取 遺品整理業者トラブル 発達障害 調停 特定空き家 手元供養カビ 限界家族 墓じまい 音楽系買取 行政書士 家じまい 昭和クロニクル 公正証書 相続税 ワンオペ 孤高死 スピリチュアル 多重債務 ザ ゴールド 福ちゃん 車両系買取 フリマアプリ sns mci 海洋散骨 PCソフト ためこみ症 一身専属 ノンフィクション 家出 保証人 ペット信託 大島てる 形見分け 土地の境界線 死後離婚 ベストバイ 哲学 サイコパス 遺留分 映画 7040問題 みまもりキューブ 遠距離介護 火災保険 2025年問題 骨董品買取 コメ兵 自己破産 ソウルジュエリー 親のエンディングノート 人生会議 健康 ミッシングワーカー 騒音トラブル 送骨 相続人調査 アルコール依存症 介護休暇 自死 限定承認 離婚 盗難 冤罪事件 時効 国民年金 相続人排除 相続分の放棄 債務整理 ネグレクト ブランディア 奨学金 買取プレミアム 介護うつ 多重介護 行政代執行 ハンコ代 2022問題 ドキュメンタリー ペット葬儀