介護ハラスメントの相談窓口に心理カウンセリングを選んだ体験談

介護ハラスメントの相談窓口に心理カウンセリングを選んだ体験談

介護ハラスメント相談窓口

40代女性 これは私が受けた訪問介護の現場でのハラスメントをカウンセリングで相談したときの話です。

訪問介護のヘルパーとして働いていた時、理不尽な言動をしたり対応が難しい利用者宅への訪問が多かったのです。

時間通りに訪問しても、『遅い!遅刻だ!』と怒り出す人。

規定外のサービスを要求し、望みが叶えられないと怒り出す人。

セクハラする人。

ありもしないクレームをつけてくる人。

いじめやすいと思うヘルパーを選んで、攻撃してくる利用者や家族の多さに身も心も疲れ果てました。

管理者に相談してもろくに私の話を聴こうともしませんでした。

それにもかかわらず 他のハルパーが行きたがらない利用者宅での仕事を私にばかり押し付けてくることもわかっていました。

日に日に悩みが膨らむばかりで精神的に限界になり、思い余って心理カウンセリングルームに相談してみるに至りました。

心理カウンセリングを選んだ理由は「話を聴いてほしかった」

介護ハラスメント相談窓口

心理カウンセリングを受けようと思ったものの、私からカウンセラーに特に聞きたいことや尋ねたいことがあったわけではありませんでした。

ただ、今の苦しい現状を打ち明けたい、話を聴いてほしい気持ちでした。

私は ヘルパーは利用者の話を傾聴し 共感を示し 相手を安心させることも大事な仕事のひとつと考えていました。

ある意味「真面目に務めすぎていた」のです。

これでは当然パンクしますが、当時はそれに気づけませんでした。

そんな状態を続けていたために私は限界まで心が苦しくなってしまって カウンセリングルームの門を叩いたのです。

だからまずは自分自身に溜まったものを吐き出したい思いでいっぱいだったのだと思います。

メンタルクリニックを受診したらうつ病と重度の睡眠障害が発覚して…

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カウンセラーは、丁寧に時間をかけて私の辛い経験や気持ちを聴いてくれました。

私は毎回1時間、10回のカウンセリングを受けました。

カウンセラーは私の中に溜まった鬱憤をいったん吐き出させ、苦しい気持ちに寄り添いながら共感し、落ち着かせることを優先していました。

そして少し落ち着いたところで、

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カウンセラー

一度、医療機関を受診した方がいいと思いますよ。

・‥と心療内科への受診を勧めました。

近隣にはいくつかメンタル系の病院があり、病院の体制や評判を詳しく教えてくれました。

当時の私の精神状態はかなり重症だったのですが、精神的だけでなく身体面にも支障が出ていることに自分で自覚できていませんでした。

苦しくて苦しくてたまらないのに、このことをカウンセリングを受けるまでは気づかないほど、この時の私のメンタルは病んでいたのです。

カウンセラーが紹介してくれたメンタルクリニックを受診したところ ストレスからの重度の睡眠障害があり、うつ病も発症していることがわかり、すぐに投薬治療が始まりました。

自分がうつ病になるなんて想像もしていなかったことで、こんなにひどい状況に自分が追い込まれていたことにすら気づかなかったなんて…

私

心を病んだことは、当の本人には自覚しづらいんだ。

…と思い知らされました。

「仕事をやめなさい」の助言がなかったら最悪の状況になっていた

介護ハラスメント相談窓口

カウンセリングに通って カウンセラーに傾聴してもらい、

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カウンセラー

仕事を辞めなさい。

…と助言してもらえたことも、私の心身にとっては大きなメリットでした。

「仕事を辞めたい!」と何度も感じていたはずなのに、私は無意識のうちに 自分の本心を押し殺して働き続けていました。

私

私は今ここで仕事を辞めるわけには行かないんだ!

…とかたくなに思い込んでしまいました。

私

私の代わりになるヘルパーはいないので、今仕事を辞めるわけにはいきません!

…と叫ぶ私に、カウンセラーはキッパリと、

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カウンセラー

辞めてもいいんですよ。

…と諭してくれました。

そんなアドバイスが何度かあったおかげで、私はやっと仕事を辞めることを決心し、ゆっくりと休養することができました。

私

もしかしたら私は「辞めていいよ」と誰かに背中を押してもらいたかったんじゃないかな…。

今はそんな風に思えますし、あのとき心理カウンセリングを受けたことは私の人生にとっての「大正解」だったと思っています。