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大叔父の孤独自死と遺族の苦しみの話!自殺への差別と偏見は根強い

【監修者】
オレンジ@終活ガイド

生前整理という名の断捨離にいそしみつつアラカンでの熟年離婚を画策中のおひとりさま予備軍女性がこのブログの中の人です。終活に活かすため終活ガイド1級とホームヘルパー2級を取得しています。
 
ここでは人生100年時代に備えた終活と生活のヒント、怖いけど知っておいた方がいい話、トラブル回避のハウツーなどを「事実は小説より奇なり」みんなの体験談を元に紹介していきます。

大叔父の孤独自死と遺族の苦しみの話!自殺への差別と偏見は根強い

自死遺族の苦しみ

私の祖父は当時73歳、脳梗塞の後遺症による認知症を数年前から患っていました。

大叔父(祖父の弟)は当時64歳、祖父とほぼ同時期に脳梗塞を発症し、認知症は発症しなかったものの 半身麻痺を患っていました。

同時期に脳梗塞を発症した祖父と大叔父

自死遺族の苦しみ

大叔父は昔からとても自由な人で、普段からお酒を飲むため・タバコを吸うために働いているような人でした。

大叔父で私の印象に残っているいちばんの出来事は、母が小学生の頃 鼓笛隊で使っていたトランペットを

ええの持ってるな!一回おっちゃんが預かるわ!

…と言って、勝手に質屋に入れたことでした。

親から聞いたところによると、結局それは返ってこなかったそうです。

そんな大叔父は酔っ払って粗相をする事も多々ありましたが、親族の中では

まぁ、おっちゃんやったら仕方ないか。おっちゃんやしな!

…ですまされるような感じの人でした。

長年付き合いのあった内縁の妻はいたようですが一緒に住んだことはなく、結婚は人生で一度もしたことがありませんでした。

一方で、祖父は大企業で生産技術者をしていたこともあり人望も厚く、家族もあり、大叔父に比べると随分しっかりした人でした。

そんなたった二人の兄弟はほぼ同時期に脳梗塞を発症し、祖父は認知症、大叔父は半身麻痺が残りました。

祖父は体は元気で頭が…状態になり、大叔父はその逆で頭は元気で体の自由が効かなくなったのです。

無一文になった大叔父の自殺

自死遺族の苦しみ

大叔父が半身麻痺になって半年ぐらい経った頃でしょうか。

当時25歳の私が旅行で家を空けていたある日、15時過ぎぐらいに母から訃報を知らせるラインが届きました。

大叔父が亡くなった。これから警察署に行ってくる。

警察!?嫌な予感がしましたが「まさか!?」と浮かんだ思いを打ち消して母からの連絡を待ちましたが、ほどなく連絡がきました。

大叔父は麻痺した方の手首を切って自殺した。

大叔父の遺書にはチラシの裏に震える手で書いたであろう

ごめん、後はよろしく

…だけでした。

家族は皆大変ショックを受けました。いつも明るくてガハハと笑って繊細とは正反対に居るような人が、誰にも頼れず最後は自殺してしまうなんて想像もしていなかったからです。

後から聞いたのですが、預金残高にはもう数百円しか残されていなかったようです。

大叔父の死を知っていちばん辛いはずなのは唯一の肉親である祖父でしたが 認知症だったために大叔父の自死を理解出来ず、それはある意味幸せだったかもしれません。

その祖父も大叔父の死去から2年余りで旅立っていきました。

自死遺族の苦しみと精神的負担は計り知れない

自死遺族の苦しみ

病院以外の、例えば自宅で人が亡くなり、普段から医師にかかっていない突然死のような形で遺体が発見された場合、不審死扱いとして警察の現場検証が入ります。

親族が何度か警察に足を運びましたが、

状況から見ても自殺で間違いないでしょう。

…とのことでした。

遺体が運び出されて警察による現場検証が終わってから、初めて遺族は現場に入ることが出来ます。

私の父と叔父(母の弟)が現場確認をしたそうですが、血まみれで、たいへん凄惨な現場だったそうです。トラウマになったと言っていました。

ただでさえ身内が亡くなるという事は辛いのに、自死遺族はさらに大きな精神的負担を強いられることになります。

セルフネグレクトだった大叔父を救えなかった自死遺族の苦しみ

自死遺族の苦しみ

大叔父は戸籍上独身だったため祖父を喪主にしましたが、実際は 祖母、叔父、私の両親の4人で葬儀や役所関係、警察関係の全ての後始末を行いました。

大叔父には財産は残されていなかったので葬儀代などは全て祖母が負担しました。

大叔父は明るい人でしたが、もともと頻繁に親戚付き合いをしていた方ではありませんでしたし、晩年はひきこもりがちで 生活に困っていることを親族に相談すらしませんでした。

親族がもっと気にかけていれば 大叔父は自殺には至らなかったのかもしれませんが…。

私たちのような自死遺族がどんな苦しい立場に置かれるのか…

こういう不幸な話を小耳にはさんでも今までは「他人事」でしたが、自分たちの身に降りかかって初めてそのつらさを知ることになりました。

自死遺族の苦しみは自殺者と遺族への差別と偏見からも来ている

自死遺族の苦しみ

✤自死したひとの葬儀は、密かに行うようにという住職…普通に葬儀をしようとした家族に、菩提寺の坊さんが忠告
✤お祓い料の請求…怨霊扱い。
✤戒名の差別…49 日までつけないとか「自戒」という文字を入れたり、自死の場合は院号は 150万円出さないとつけられないとか自死の葬儀はしないと断る住職もいる。
✤自死は暗闇にいて浮かばれないという宗教者

✤健康保険…未遂の場合、故意に傷つけたということで、健康保険の対象にならないことが多い。精神疾患であったことが証明できたら適用される。
✤自死遺族の担当窓口が精神保健福祉センター…遺族は自死のハイリスク者であり、また多くは精神疾患者、知識のない低階層の人たちであるという認識で国が決めた。

✤事情聴取…遺体との対面も果たせず長時間にわたり事情聴取を受けたり、何日も何度も事情聴取を受け、まるで殺人者扱い。
✤自死イコール借金貧困というイメージ…借金でもあったんですか?と聞く。
✤ 検案料が高い

【民法上の重要事項説明義務】
賃貸物件の場合は自死は心理的瑕疵であり善管注意義務違反である。自死は「目的物にまつわる嫌悪すべき歴史的背景に起因する心理的欠陥がある」場合も含まれるという民法 570 条の瑕疵担保責任に該当。

このことにより 過大解釈が横行し、配管や壁紙、風呂場やトイレ、台所、エアコン等々全面改装の請求や、建物全体と取り壊し費用や、建て替え費用の請求も多くみられる。

また、部屋で亡くなっていない場合(マンションの玄関や、エレベーターの前や病院に搬送され亡くなったのが病院であっても)でも、部屋に住んでいた人が自死したというだけで、全面改装の請求や気味が悪いから近隣住民と大家への慰謝料の請求もある。

亡くなった部屋と、もともと住んでいない部屋の家賃を次の人が決まるまで永久に支払うようにという請求もある。

飛び降りた場合は、土の入れ替えの請求。売買の場合建物を取り壊して、土地だけを売るときも建物を売るとき同様に半額。気味が悪いという理由。
引用元:厚労省

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