遺品整理の罪悪感が清々しさになった体験談!業依頼が正解だった話
40代男性 私は高校卒業を機に上京してから25年が経過します。
上京してからは両親とは疎遠になり、年に一度帰れば良いぐらいの親不孝ものです。
私には兄と姉がおり、長女である姉が実家に残り、両親の面倒をみていました。
つまり私は姉に親の面倒を任せっきりだつたのです。
ある年、それまで元気だった父親が他界して久しぶりに帰郷すると、けっこうな量の父の遺品が部屋中に散乱していました。
それを見た私は、「なんでこんなに散らかっているの?」と、思わず言ってしまいました。
そんな偉そうなことを言える立場ではないのですが。
母と姉に事情を聞いたところ、父が非常に頑固者で 自分の持ち物に対する執着が強く、片付けることを断固拒絶していたとのこと。
父に母と姉が何を言っても 全く手をつけられなかったそうです。
早速3人で父の遺品整理を始めてみたのですが、遺品の中から懐かしいものがいっぱい出てくるんです。
私達家族が笑顔で一緒に映っている写真。
子供の頃に両親と一緒に遊んだおもちゃ。
生前父が大好きだった切手や古銭のコレクション。
あれから何十年経ったでしょうか?
あんなに疎遠だったのに、遠い昔の記憶が昨日のことのように鮮明に思い出されました。
なんか、胸からじぃ〜んと込み上げてくるものがありました。
胸が熱くなるあの頃の大切な想い出。
父の遺品整理をしていると自然と涙が溢れてきて、遺品整理が進まなくなってしまいました。
しかし哀愁にばかり浸ってはいられません。
いかんせん、家の中がひどく散らかっていたので、すぐにでも片付けていかなければいけません。
とりあえず片付けに手を付けてみたものの 途中で自力での遺品整理は無理だと判断しました。
片付けにかけられる時間が限られていることももちろんですが、自分的にはそのことよりも 遺品に対する思い入れと父との別れの哀愁と物量の多さにノックアウトされてしまったのです。
そこで少し後ろめたい気持ちもありましたが、思い切って遺品整理業者に遺品整理を依頼することに決めました。
実はそんな囁きが頭の中をグルグルと駆け巡っていました。
そのせいか遺品整理業者に遺品整理を依頼した時は、とても情けないことをしているような罪悪感がありました。
ところが実際に業者さんにお会いすると、そんなモヤモヤした胸の気持ちが全部晴れ渡りました。
なぜ、遺品整理をするに至ったか?
どうしてこんなになるまで放置していたのか?
…といった、こちらが最も気になっていた、たずねられたら耳が痛くなることに対する質問はなく、逆に労いの言葉を投げかけてくれました。
その言葉に泣きたくなるくらいの優しい響きを感じたのです。
遺品への扱いも、まるでイチバン大切なモノを扱うように丁寧に慎重にやってくれているのを見て、安心感と信頼感が持てました。
その姿をみて「これなら天国の父も怒っていないだろうな」と思ったのと同時に、自分への罪悪感もどんどん消えていきました。
遺品整理が終わったときには、自分の胸に詰まったモヤモヤと大切な想い出、そして心と部屋の整理が同時にでき、清々しい思い出いっぱいになりました。
思い切って遺品整理業者を依頼して大正解だったと思います。
