自閉症スペクトラムの療育体験談!発達障害だけど就活に成功した話
20代女性 これは大学生になってから自閉症スペクトラムと診断された私が カウンセリングを受けて
…がわかった体験エピソードです。
私が子どもの頃からずっと浮いた存在でした。
そんな自分のことを「変だ」と思ったきっかけは 中学校の入学式の時。
同じクラスになった初対面の子から言われた一言がきっかけでした。

変わってるよね~。

ほかの子と違うのは嫌だ。浮いてるなら直したい!
…と思った私は

どこが変わってるの?
…ときいてみたのですが、誰にたずねても

ん~、なんとなく…。
…と要領を得ないことばかり言われてきました。
子供の頃から常にぼっち。高校では初の「ぼっち飯」を体験して…
実際に、私はどこに行っても確実に浮いた存在になり、入学式翌日からすでにぼっちでした。
中学時代に友達は一人もできず、それは高校でも同じで、やはり入学式翌日からぼっちになりました。
中学校では同じ班の人間と強制的に一緒に昼食を食べていましたが、高校はそうではなかったので 高校で初の「ぼっち飯」を体験しました。

自分では普通にしているつもりなのになぜか浮いてしまって、気づいたらいつもぼっちになってる。1日でハブられるのが私なんだな…。
その時に「自分が無意識に浮いてしまう問題」に気づきました。
発達障害「自閉症スペクトラム」の診断!投薬治療してもぼっち問題は解決せず
大学に入学してから

このままでは将来、就活のときに絶対困ることになるなあ。
…と思った私は思い切って発達障害の診断ができる精神科を受診することを決意しました。
そこでいろいろな検査をして「自閉症スペクトラム」の診断が下りました。
主治医との問診の結果、

緊張しがちで、自分から人に話しかけられないのはよくないですね。
…ということで、精神科ではまず抗不安薬を処方されました。
そしてその薬の効果で、人にベラベラ話かけられるようになり、自分でもびっくりしました
ただ、抗不安薬を飲んだからといって自閉症スペクトラムが治るわけではないので、相変わらずのぼっち状態は続いていました。
私が話す「内容」に問題があるのか?話し方に問題があるのか?その時には理由はよくわかりませんでしたが、相変わらず私の周りには誰も寄ってくることはなく、子どもの頃から続く「ぼっち」問題は 薬だけでは解決しませんでした。
「定型発達の模倣」を教わり「無駄な時間」にも意味があると理解した
心理カウンセリングに通い始めたときに、私はいちばん気になっていた就活の話をしました。
それにより 相づちの打ち方や、オーバーリアクション、定型発達がよく使う共感用語「わかる~」など、「定型発達」の模倣の仕方を教えてもらうことになりました。
定型発達の模倣を覚えてからは

内心 全く話に共感できていなくても、にこやかに相手に合わせて言っていれば、場が収まるんだな。
…を学びました。
さらに、これまでずっと「時間の無駄」と思えていたことも 心理カウンセリングを通じて、

無駄な時間を一緒に過ごすこと自体に意味があるんだ。
…と学びました。
大学1~2年のころは常に「ぼっち飯」だったので 10分ほどで昼食を食べた後にレポート課題をやっていたのです。
しかしこのカウンセリングを受けた後は、

どうせ一緒に座って昼食をとるにしても お互いに無言でスマホをいじりながらご飯を食べてるだけなんだけど…。それがわかっていても、世の中はそういうものなんだな。そういう空気に合わせなければ 他人とはうまくやっていけないんだ。
…と割り切ることができるようになりました。
それからは時間を「無駄」にすることに嫌悪感を抱くこともなくなり、心に余裕を持って無駄な時間を過ごせるようになりました。
そしてそんな風に過ごしていたら、大学4年生になってやっと友人が4人できました。
「定型発達の擬態」で友人ができて大学の成績評価で最高ランクを取れた
学校での発表でも抗不安薬を飲めばどもることなく、スラスラとスライドを読めます。
そういう発表の仕方がよかったのか、大した出来ではない資料にも成績評価はS(最高ランク)をもらいました。
大学4年になってからもカウンセリングには休むことなく通い続けて 発言するタイミングや表情や抑揚がおかしいときにはすぐに指摘してもらうことで、定型発達に擬態することを学んできました。
本音で話し合わず、誰かが何かを言ったら共感すること。
最悪分からない場合でも「そうだったんだね」と受け入れてあげること。
相手を否定しないことやアドバイスしてはいけないこと。
愚痴を言えるのは友人だから…ということも学びました。
さらに問題解決は望んでいないので、言いたいことがあってもアドバイスや問題解決方法を飲み込んで

大変だね…。
…と言っている方が その場がしのげることもわかりました。
カウンセラーと大学スタッフの支援により就活もスムースに進んで
就活に向けてカウンセラーから

客観視してくれる人を探した方が良いですよ。
…とアドバイスをもらったので、就活は就活支援をする大学スタッフと一緒に面接の対策や自己PRの添削をしてもらいました。
その後にいよいよ就活も始まり、面接の一次選考では面接官から

あなたは緊張しない性格なんですね。
…と褒められました。
しかしそれは抗不安薬のおかげであって、私の性格でもなんでもないのですが、

面接官が就活生の嘘を見抜くなんてこと自体嘘っぱちなんだな。表面しか見てないから すっかり騙されてるじゃないの(笑)
…ということに気づきました。
早めに精神科を受診して、発達障害…自閉症スペクトラムという自分の本質を知ることができたことが正解だったのだと思います。
カウンセリングで得た知見によって私の対人関係は確実に良好になりました。
以前と比べるとかなり生きづらさも軽減されたことがうれしいです。

