【発達障害】自閉症スペクトラムを大人になってから克服した体験談
これは大学生で自閉症スペクトラムと診断された私(当時21歳女性)が カウンセリングを受けて「普通(定型発達)は作れる」ことがわかった体験エピソードです。
私が子どもの頃からずっと浮いた存在でした。そんな自分のことを「変だ」と思ったきっかけは 中学校の入学式の時。同じクラスになった初対面の子から言われた一言がきっかけでした。

変わってるね。

ほかの子と違うのは嫌だ。浮いてるなら直したい!
…と思った私は

どこが?
…ときいてみたのですが、誰にたずねても

なんとなく…。
…と要領を得ないことばかり言われてきました。
子供の頃から常にぼっち。「無意識に浮いてしまう問題」を抱えたまま成長し…
実際に、私はどこに行っても確実に浮いた存在になり、入学式翌日からすでにぼっち。
中学時代に友達は一人もできませんでした。それは高校でも同じで、やはり入学式翌日からぼっちになりました。
中学校では同じ班の人間と強制的に一緒に昼食を食べていましたが、高校はそうではなかったので高校で初の「ぼっち飯」を体験。

普通にしているつもりなのに、なぜか浮いて気づいたらぼっち。1日でハブられるのが私なんだ…。
…と「無意識に浮いてしまう問題」に気づきました。
発達障害「自閉症スペクトラム」の投薬治療しても「ぼっち問題」は解決せず

このままでは就活のときに絶対困る!
…と思って精神科を受診することを決意。そこで「自閉症スペクトラム」の診断が下りました。

緊張しがちで自分から人に話しかけられないのはよくない。
…ということで、精神科ではまず抗不安薬を処方されたところ、薬の効果でベラベラ話せるようになったのです。
ただ自閉症スペクトラムが治ったわけではないので、話す「内容」に問題があるのか?相変わらず周りには誰も寄ってくることはなく、子どもの頃から続く「ぼっち」問題は解決しませんでした。
カウンセリングで「定型発達の模倣」を教わり無駄な時間に意味があることを知る
カウンセリングに通い始めたときに就活の話をすると、相づちの打ち方や、オーバーリアクション、定型発達がよく使う共感用語「わかる~」など、「定型発達」の模倣の仕方を教えてもらうことになり、

内心全く話に共感できていなくても、にこやかに相手に合わせて言っていれば、場が収まるんだな。
…ということを学びました。
さらに、これまでに「時間の無駄」と思えていたことも カウンセリングを通じて、

無駄な時間を一緒に過ごすこと自体に意味があるんだ。
…と学びました。
大学1,2年のころは常に「ぼっち飯」だったので 2,3分でご飯を食べた後にレポート課題をやっていたのですが、このカウンセリングを受けた後は、

どうせ一緒に座って昼食をとるにしても お互いに無言でスマホをいじりながらご飯を食べてるだけ。それがわかっていても、世の中そういうものなんだな。
…と割り切ることができるように。そんなふうに時間を無駄にすることに嫌悪感を抱くこともなくなり、心に余裕を持って無駄な時間を過ごせるようになりました。
「定型発達の擬態」で初めて友人ができ大学の成績評価で最高ランクをゲット
そんな風に過ごしていたら、大学4年生になってやっと友人が4人できました。
学校での発表も抗不安薬を飲めばどもることなく、スラスラとスライドを読めて、大した出来ではない資料にも発表の仕方がよかったのか 成績評価はSをもらいました。
カウンセリングに通って 発言するタイミングや表情や抑揚がおかしいときにはすぐに指摘してもらうことで、定型発達に擬態することを学んできました。
本音で話し合わず、誰かが何かを言ったら共感。最悪分からない場合でも「そうだったんだね」と受け入れてあげる。相手を否定しない。アドバイスしてはいけない…などを学びました。
愚痴を言えるのは友人だから…ということも学びましたし、さらに問題解決は望んでいないので、言いたいことがあってもアドバイスや問題解決方法を飲み込んで

大変だね…。
…と言っている方が その場がしのげることもわかりました。
カウンセラーと大学スタッフの支援により就活もスムースに進んで
就活に向けてカウンセラーから

客観視してくれる人を探した方が良いですよ。
…とアドバイスをもらったので、就活は就活支援をする大学スタッフと一緒に面接の対策や自己PRの添削をしてもらいました。
その後に就活も始まり、面接の一次選考では

緊張しない性格なんですね。
…と褒められましたが、それは抗不安薬のおかげであって、私の性格でもなんでもないのですが、

面接官が嘘を見抜くなんてこと自体嘘っぱち。表面しか見てないじゃないの(笑)
…ということに気づきました。
定型発達を模倣・擬態するのはなかなか大変でしたが、「普通は作れる」ことがよくわかり、とてもいい勉強になりました。早めに精神科を受診して自分の本質を知ることができたことが正解だったのだと思います。
カウンセリングで得た知見によって私の対人関係は確実に良好になり、以前と比べるとかなり生きづらさも軽減されたことがうれしいです。
HSP(繊細さん)と思っている自分の性格。それは気質ではなく病気かも!?
HSPは医学的に正式な病名ではなく特性を指すものですが、他の精神障害の症状にHSPの特徴と似ているものがあります。例えば発達障害(ASD / ADHD)心的外傷後ストレス障害(PTSD)強迫性障害や不安障害などでは、HSPの傾向と同様の症状が見られることがあります。この類似性から、自分ではHSPによる生きづらさだと思っていたものが、実は他の精神障害の症状であり、そちらの診断結果に基づく治療・対処によって、軽減・改善されることが少なくありません。HSPのセルフチェックだけでは、抱えている問題の原因が何であるか判別できない場合がありますのでHSPの傾向があって辛い方は一度、幅広い疾患等の検討が可能な専門家へのご相談をおすすめします。
引用元:【URARAKA(ウララカ)】

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