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発達障害の引きこもり脱出!福祉支援で障がい者を社会復帰させた事例

【監修者】
オレンジ@終活ガイド

生前整理という名の断捨離にいそしみつつアラカンでの熟年離婚を画策中のおひとりさま予備軍女性がこのブログの中の人です。終活に活かすため終活ガイド1級とホームヘルパー2級を取得しています。
 
ここでは人生100年時代に備えた終活と生活のヒント、怖いけど知っておいた方がいい話、トラブル回避のハウツーなどを「事実は小説より奇なり」みんなの体験談を元に紹介していきます。

発達障害の引きこもり脱出!福祉支援で障がい者を社会復帰させた事例

発達障害の引きこもり脱出

これは2016年4月~2017年12月にあった、発達障害を持ち引きこもっていた大人が社会参加できるようになった話です。

登場する人物
Aさん:40代、男性、引きこもり当事者
Bさん:70代、男性、Aさんの父親、相談者
Cさん:30代、男性、社会福祉士
Dさん:30代、女性、精神保健福祉士
Eさん:40代、男性、Cさんの知人で障害福祉サービス事業所の管理者
私:30代、男性、相談窓口担当(社会福祉士)

70代の親が40代の子の引きこもりの相談にやってきた

発達障害の引きこもり脱出

2016年4月のある日、相談窓口にBさん(70代男性)が相談に来られました。

40代の息子が何年も引きこもっています。以前は働いていたのですが、ちょっとしたことで辞めてしまい、そのまま再就職も職業訓練も何もせず、引きこもってしまいました。今の私たちの生活は私の貯蓄と年金、たまにシルバー人材センターで得た収入で何とかなっていますが、今後自分がいなくなったら息子がどうなるか心配です。

社会福祉士のCさん(30代男性)と精神保健福祉士のDさん(30代女性)とこの件を情報共有し、その後のBさんからの相談を継続的に受けるようになりました。

そして相談を数回経たのちにBさん宅を家庭訪問をして Aさん本人(40代男性)と会うことができました。

Aさんからは

以前に仕事を辞めたのは上司からのきつく怒られたことが原因です。働く気がないわけではないですが、働くとなるときつく怒られたことを思い出してしまうので踏み出せない。精神的にまいってしまっており、日常生活も満足に送ることができていない。

Aさんが仕事をやめた原因は「きつく怒られて辛かった」という体験でしたが、父親のBさんはそれを「ちょっとしたこと」と捉えています。

AさんのしんどさをBさんはあまり理解ができていない様子でした。

また、Aさんは話し方が独特でたどたどしく、また言葉のチョイスも独特。個性的であり伝わりにくさが見られました。

そこで、Aさん本人はもとより Bさんをはじめとする家族への支援、そして専門的な支援につなげるためのチームが組まれました。

精神科受診で発達障害の診断が下り半年後に障害者手帳を取得

発達障害の引きこもり脱出

まず1つ目にAさんが「精神的にまいっている」ということから 精神医療につなぐことを考えました。

Aさんは

つらいのから解放されるなら精神科に行ってもいい。

…と言っていましたが、Bさんは

そんなことは気の持ちようだから、精神科などに行く必要はない。

しかし、精神保健福祉士であるDさんからの説明によって 息子のAさんが精神科を受診することを父親のBさんがなんとか了承されて、Aさんは精神科を受診することができました。

そして精神科においてAさんに発達障害の診断が下りました。Aさんには「自分がしんどいのは障害があるからだったのだ」と一定の納得がありました。

その後、Dさんから障害者手帳を取れる可能性があることをAさんとBさんに情報提供。精神科の初診から半年後、Aさんは障害者手帳を取得することができました。

障害福祉サービス事業所に通いながら障害年金受給へ

発達障害の引きこもり脱出

そこまではスムースに進みましたが、Aさんが働きに行けない状態は依然として続いていました。

まずはAさんが障害福祉サービス事業所を利用して外に出る習慣、どこかに通う習慣、人に会う習慣をつける必要がありました。

そこで社会福祉士のCさんからの紹介で 障害福祉サービス事業所の管理者をしているEさんの事業所への利用を検討しました。

Aさんの実際の利用までには数ヶ月かかりましたが、利用して少額ながら工賃(給料)を得ることができるようになりました。

父親のBさんは息子であるAさんの障害を受け止めるのに時間はかかりましたが、

引きこもり状態から病院、事業所などに通うことができるようになっただけでも良かった。

…とおっしゃっていました。

しかしながら、事業所からもらえる工賃ではとても生活していけません。そこでBさんなりに調べて

息子に障害年金を受給できないだろうか?

…という相談に至りました。

この件にかかわった職員の私たち全員が障害年金の制度自体は理解していましたが、実際の申請は本人や家族がすることになるので、その手続きの負担感を心配していました。

しかしAさん自らインターネットで社会保険労務士に委任できることを調べ、社会保険労務士のサポートを受けて手続きをして、無事に障害年金を受給することができました。

このように、社会福祉士、精神保健福祉士、障害福祉サービス事業所、精神科医、社会保険労務士などといった専門家たちのサポートによって、福祉的就労や障害年金の受給を通して 引きこもりの人が再び社会参加できるようになった成功事例もあります。

同じような悩みや不安を抱えている人は、一度行政に相談をしてみることをおすすめします。

 

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