【代襲相続】孫同士のトラブル体験談!負動産は要らぬが金ならくれ!
ここに登場する人物
祖母(故人)98歳で大往生
いとこA 49歳女性
いとこB 45歳男性
いとこC 44歳女性
いとこD 40歳男性
いとこE 36歳男性
私は46歳の男性です。
2021年3月に私の祖母が98歳で亡くなったことで、私の一族は相続についてもめることになりました。
祖母には3人子どもがいて、それぞれに家庭を設けて孫(私を含めて)もいたのですが、祖母の子どもは祖母よりも先に全員亡くなってしまいました。
そこで「代襲相続」が発生し、私を含めた祖母の孫(いとこ同士6人)全員が相続対象者となり、遺産相続協議の中で争族が起きてしまいました。
というのも、祖父が持っていた土地を祖母が相続していたのですが、その詳細を誰一人よくわかっていなかったからです。
そして、私が依頼した司法書士によってその全容がわかった途端、いとこ間で相続の争いが起きてしまいました。
代襲相続でも認められる「公平の不平等」を目の当たりに
亡くなる前の祖母は、故郷を離れて大阪に住むいとこAとBに引き取られて暮らしており、生前の財産管理はいとこAとBにゆだねられていました。
私はいとこの中でも唯一祖母の故郷に住んでおり、空き家になった実家や田畑、墓所の管理を無償で行っていました。
いとこC、D、Eは故郷を離れているので、祖母に関することは一切行っていませんでした。
祖母が亡くなった時、いとこA・Bから相続の相談を受け、私が知り合いの司法書士にお願いして、祖母の財産の確認を行ったのです。
財産を確認すると、3か所の土地と預貯金が400万円ほどあることがわかり、私たち3人はお互いに「3人で代襲相続をするのが妥当なのでは」と話していました。
祖母の世話をしてきた私たち3人が 何もしてこなかった3人のいとこと平等というのは納得がいかない話です。
そこで私たち3人からC、D、Eに対して相続分の放棄を依頼したのです。
すると3人は私たちの提案をすぐに拒絶し

相続分の放棄はしない。もしそうなるのなら訴訟も辞さない!
…と徹底抗戦の構えを見せられてしまったのです。
代襲相続を弁護士に相談。祖母の諸費用を相続分から相殺するプランを提示される
いとこA・Bと私は相談して、私の知り合いの弁護士と、最初に相談した司法書士に改めて相談をしました。そして、

3人が行ってきた今までの介護や身の回りの世話に関する諸費用を 相続分から相殺することもできますよ。
…とご提案いただきました。
私の場合は祖母が故郷を離れてから12年間 無報酬で空き家の管理をしていたので、その行為に対する報酬や必要経費を積算してみると約200万円となりました。
よって「預貯金の半分は私の既得権として考えてもよい」とのお話でした。
同様に、いとこA・Bも12年間 祖母の身の回りを世話していたことに対する「寄与分」を請求できることになり、祖母の預貯金400万円は 私たち3人の権利でほぼ精算できることがわかりました。
【代襲相続の相続放棄】金銭ならほしいが負動産は要らない!

残された土地については、いとこC、D、Eに相続させてもよい。
…として 改めて私たち法定相続人6人が集まり 遺産分割協議を申し出たところ、

金銭ならもらうが、山間部の田畑(負動産)しかもらえないならいらない!
…ということで、結局C、D、Eは3人とも相続分の放棄に応じたのでした。
結果的に祖母の身の回りの世話をしていたいとこA・B、空き家の管理をしていた私の3人で相続がなされましたが、まったく何も尽くしていない人間にも相続の権利が生じる法律には矛盾を感じました。
晩年の祖母は、足が多少不自由にはなっていたものの頭はしっかりしていたので、生前のうちに遺言状を残しておいてもらったり、財産の目録を司法書士などに頼んで作っておけばよかったと いまさらながらに感じました。
そうすればこんないさかいや不毛な話し合いの時間もなく、遺恨が残るトラブルにはならなかったでしょう。
これまではお互いに仲良く付き合ってきたいとこ同士なのに この出来事により大きなしこりが残ったことは紛れもない事実です。
冠婚葬祭が家族中心のスタイルになっている今、イベントなどで出会う度にお互いに気まずい思いをすることになったのは 非常に残念でなりません。
