【代襲相続トラブル】孫同士で相続の不公平感から争族になった体験談
登場する人物
祖母・・・・・98歳で大往生
いとこA・・・49歳 女性
いとこB・・・45歳 男性
いとこC・・・44歳 女性
いとこD・・・40歳 男性
いとこE・・・36歳 男性
私・・・・・・46歳 男性
亡くなる前の祖母は故郷を離れて 大阪に住むいとこAとBに引き取られて暮らしており、生前の財産管理はAとBに委ねられていました。
私はいとこの中で唯一祖母の故郷に住んでおり、空き家になった祖母の家や田畑、墓所の管理を無償で行っていました。
いとこC、D、Eは祖母に関することは一切行っていませんでした。
私の祖母が98歳で亡くなったことで、私の一族の間で相続争い問題が起こりました。
祖母には3人子どもがいましたが、全員が母親よりも先に亡くなっていたため 「代襲相続」が発生したのです。
私を含めた祖母の孫(いとこ同士6人)が法定相続人となり、遺産相続協議の中で争族が起きました。
もめた原因は 祖父が持っていた土地を祖母が相続していたのですが、その詳細を誰一人よくわかっていなかったことです。
私が依頼した司法書士によって遺産の全容がわかった途端、孫同士の相続争いが発展してしまいました。
代襲相続でも認められる「公平の不平等」を目の当たりにした
祖母が亡くなった時、いとこA・Bから相続の相談を受け、私が知り合いの司法書士にお願いして、祖母の財産の確認を行いました。
財産を確認すると、祖母には3か所の土地と預貯金が400万円ほどあることがわかり、私たち3人はお互いに
…と話していました。
祖母の世話をしてきた3人と 何もしてこなかった3人が平等というのは納得がいかない話だったので、私たち3人からC、D、Eに対して相続分の放棄を依頼したのです。
すると3人は私たちの提案をすぐに拒絶してきました。

放棄はしない。もしそうなるのなら訴訟も辞さないよ!
…と徹底抗戦の構えを見せられてしまったのです。
弁護士に相談したら「諸費用を相続分から相殺する」プランを提示された
この件について私たち3人は 私の知り合いの弁護士と、最初に相談した司法書士に改めて相談をしました。すると弁護士から

3人が行ってきた介護や身の回りの世話に関する諸費用を 相続分から相殺することもできますよ。
…と言われました。
私の場合は祖母が故郷を離れてから12年間 無報酬で空き家の管理をしていました。その行為に対する報酬や必要経費を積算してみると約200万円となるため

預貯金400万円の半分はあなたの既得権として考えても大丈夫です。
…との話でした。
同様に、いとこAとBも12年間にわたり祖母の身の回りを世話していたことに対する「寄与分」を請求できることになりました。
よって祖母の預貯金400万円は 私たち3人の権利でほぼ精算できることがわかりました。
【代襲相続の相続放棄】金銭ならほしいが負動産は要らない!

残された相続財産である土地については、いとこC、D、Eに相続させてもよい。
…として 改めて私たち法定相続人6人が集まり 遺産分割協議を申し出たところ、

金銭ならもらうが、山間部の田畑(負動産)しかもらえないならいらない!
…ということで、結局C、D、Eは3人とも相続分の放棄に応じることになり、A・B・私の3人で相続が進められることになりました。
今回の件を通じて、まったく何も尽くしていない人間にも相続の権利が生じる法律に とても矛盾を感じました。
生前に遺言書や財産目録を作っておけば争族にはならなかった…
晩年の祖母は、足が多少不自由にはなっていたものの頭はしっかりしていました。
だから生前のうちに遺言書を残しておいてもらったり、財産目録を作っておけばよかったと思いました。
そうすればこんないさかいや不毛な話し合いの時間もなく、遺恨が残るトラブルにはならなかったでしょう。
これまでお互いに仲良く付き合ってきたいとこ同士なのに この出来事により大きなしこりが残ったことは紛れもない事実です。
冠婚葬祭が家族中心のスタイルになっている今、法事などで出会う度にお互いに気まずい思いをすることになったことが非常に残念でなりません。
