長男が墓を継がない!?手元供養でお墓問題に一度折り合いをつけた話
これは2018年1月に一家でお墓問題についてもめたときの体験談です。
私は当時33歳で、第二子を出産したばかりでした。
主人は35歳、義母と義父は63歳でした。
誕生死の子供を火葬式のみにすることが義父の怒りに触れて
事の発端は、私たちの第二子が亡くなってしまったことにあります。
赤ちゃんが生まれてきてくれたものの、亡くなってしまう誕生死という辛い経験でした。
私の出産を知らない人も多かったため、私たち夫婦はこのことをあまり大事にしたくないという思いがありました。
そのためお葬式は火葬式のみにして、私たち夫婦とお互いの両親のみで、火葬場でそのままひっそりと式をしたかったのです。
しかし、それが義父の怒りを買ってしまいました。
火葬式にする前に、夫から義両親にもお葬式についてごく最小限でやることを話していたのですが、

長男の子供の葬式を火葬式にするなんて、かわいそうだ!
…と義父が大激怒。
結局、その後に間に入って取りなしていた義母からも説得され、子どものお葬式は葬儀会場を借りて親戚中が集まる家族葬に変わりました。
【墓の建立問題】墓を建てるかどうかで親と対立
その後に頭を悩ませたのが遺骨の問題です。
…というのも、うちは転勤族なので、ずっと同じ土地にいられる保証がないため、私達はもともとお墓を建てることに難色を示していたのです。
私たちの「墓を建てない」ことに対しても、義父は憤りを感じていたようでした。
墓を建てないことをどうしても納得してくれない義両親に、私たちは手元供養のことを伝えました。

転勤族の私たちはお墓を建ててもお墓参りに行けなくなってしまう可能性が高いです。でも手元供養なら 毎日お墓参りをすることが出来ます。お墓のある場所が、寺ではなく家になっただけのことです。
そんな風に伝えたのです。さらに

ずっと先のことですが、義両親が亡くなった後に長男(夫)がお墓の受け継ぐことになったら、その時には私たち全員をそのお墓に入れさせて下さい
…とお願いをしました。
正直言うと、私自身は未だに子供の死から立ち直ることは出来ていませんから、お墓に遺骨が入れられてしまうよりも手元で感じていたい気持ちも強かったのです。
長男がお墓を継がないかもしれないが 今は歩み寄りの解決策を出す
おそらく夫もその頃には転勤がなくなっているはずですし、もしもその時にお墓を継いでいたとしたら、まとめて納骨してもよいかと思ったのです。
ただ、今はこのように考えていても、先のことはわかりません。
時が経ち 夫や私が亡くなる時がくれば、みんなと一緒にお墓に入りたいという気持ちが出るかもしれません。逆に今よりも「お墓はいらない!」と考えているかもしれません。
現時点の本音を言うと、私たち夫婦は共にお墓を持たない散骨派であり、子供にお墓の面倒をみさせるつもりはありません。
そう考えると ゆくゆくは墓じまい(改葬)になる可能性が高いのです。
将来出す結論が現状では不確定なこともあり、今は義両親と私たち双方の意見を取り入れて歩み寄るための解決策を出すことがベストだと考えました。
結果、今は手元供養するという結論に至ったのです。
お墓の継承の放棄を決めたわけではないが…
お墓問題は長男には特に深刻な問題です。
年代が違うと考え方自体がかけ離れているために 互いに衝突することもあるかもしれません。
しかしお墓をどうするかは承継した人が決めるべき問題でもあると思います。
後々ゴタゴタする前に、お墓に入る前からお墓についての話し合いをしておいた方が良いでしょう。
私たちは今回 義両親と遺骨問題で揉めてしまうことになりましたが、この時にきちんと話せたことは結果的には良かったと思っています。
将来どうなるかはわかりませんが、話せるうちに本音で話し合って、お互いの折り合いを付けていくことが大事ではないでしょうか。
【今どきのお墓事情】2021年 お墓の消費者全国実態調査(第12回)
以下の画像引用元:【いいお墓】
このアンケートは 2020年 1月~12月に【いいお墓】経由でお墓を購入された方を対象に取られたものです。
お墓の種類は「樹木葬」が1位
前回の調査(第11回)から樹木葬が一般墓を上回った結果が出ていましたが、今回(第12回)も全く同様に樹木葬の方が人気となっています。
自宅から霊園までのアクセスは「自宅から30分以内の霊園」
お墓の平均購入価格は169万円
樹木葬の購入価格
納骨堂の購入価格
ペットと一緒に入れる区画を希望する人が55%
身近にペットがいると回答した方の中で、元々ペットと一緒に眠りたいと思っていた方は 55.0%でしたが、実際にペットと一緒に眠れるお墓を購入できた方は、そのうちの半数にとどまりました。
別々のお墓に眠ることになった理由としては、「一緒に眠れる霊園が近くになかった」「同じ霊園内で眠れるお墓はあったが、同じお墓(同区画内)で眠れる霊園はなかった」「親族と意見が分かれてしまった」などが寄せられました。
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