アパートのゴミ出しを守らないゴミ屋敷住人が夜逃げ同然に退去した話
これは2018年11月〜2019年5月にあった迷惑なアパート住人の話です。
私は当時大学生で、親戚がオーナーをしているアパートに住んでいました。
親戚のおばさんはいくつもアパートを経営しており、たまにうちのアパートにもやってきてゴミの場所を片付けたり、自転車を片付けたりしていました。

時間がある時は、あなたも掃除しておいて。
…と言われていたので、少しでもおばさんの負担を減らすために、廊下掃除や自転車の整列などを普段から行うようになりました。
ゴミ出しルールを守らないおじさんに遭遇
そんなある日、隣に住んでいるおじさんがゴミ出しの日ではない時にゴミを出そうと ゴミ袋持って外に出て行こうとしているところに遭遇しました。

すいません。今日ゴミの日じゃないんですけど。
…と言うと ものすごい怖い顔でこちらを睨んできました。

ゴミの日は来週の月曜日ですので、よろしくお願いします。
…と言い残して、僕は足早にコンビニへ朝食を買いに行きました。
しかしコンビニから戻ってきて唖然。ネットなどもかけず無防備にゴミが放り出してあります。仕方がないので管理会社に連絡して そのゴミを処理してもらうことになりました。
そのおじさんはその後もゴミの日を守らないことが多々あり、ゴミはカラスに食い荒らされて道路に飛び散るなど日常茶飯事で、本当に迷惑でした。
おじさんは家賃を数か月も滞納していた
そのことを親戚のおばさんに相談してみると

あの人、ここ数ヶ月家賃を滞納していて困っているの。
…といいます。
おばさんは何度もそのおじさんに「家賃が払えないなら出ていって欲しい」という趣旨の書類を送っているらしいのですが、全く応答がなく そのまま月日が経ってしまっていました。
家賃の話はオーナーではない自分には解決ができませんが、ゴミ出し以外の日にゴミを出されるのはカラスに荒らされたりして同じアパートに住む住人としても迷惑しています。
しかもその片付けが大変だったりするので本当にやめて欲しい!と思い、私はおじさんが住む隣の部屋にピンポンを鳴らました。
おじさんは「はい」とすぐに出たのですが、

すいません。ゴミの日くらい守ってもらえませんかね?
…とお願いしたところ、その場ですぐに接続を切られてしまいました。
管理会社とオーナーがおじさんに退去手続きを取らせた
その後も度々おじさんの不定期に出すゴミがカラスに荒らされることがよくあり、さすがにこれはまずいと考えて 私から管理会社にも相談をしました。

隣のおじさんがゴミの日以外にネットもかけずにゴミを出すから、カラスがいつも荒らして迷惑してるんですけど。

その件についてのクレーム、たくさんきてるんですよね。
その数日後、管理会社の方とオーナーである親戚のおばさん、僕の3人でおじさんの部屋へ行くことになりました。

一度ちゃんと話をしたいので、出てきてもらってもいいですか?
するとおじさんはドアを開けて顔を出しました。

まずはゴミの件ですけど、毎回近隣の住民の方からクレームが来ています。彼(私)はオーナーの親戚で、たまにあなたのゴミを片付けてくれたりしてくれています。そのおかげで被害は最小限で済んでいますが、これ以上ゴミをゴミの日以外に出さないでください!
…と管理会社の男性がかなり強い口調で言いました。
さらに、今度はおばさんが追い打ちをかけました。

あなたっ!家賃はどうなっているの?
おばさんに問い詰められたおじさんは放心状態になってしまいました。

家賃、払えるの?払えないの?
そう聞かれても何も答えないおじさんに

ではこの書類を今ここで記入してください。
…と退去の手続きをお願いをしていました。
おじさんの部屋はゴミ屋敷!夜逃げ同然にアパートから退去
そしておじさんは数日後に ゴミ屋敷になっていた部屋をそのままにして ほとんど夜逃げ同然にアパートから去りました。
ゴミ出しルールを守らずにゴミを出していたにもかかわらず、家の中が「隠れゴミ屋敷」だったとは…。
親戚のおばさんは

このゴミ屋敷清掃に50万円くらいかかるのよ。
…と悔しそうにしていましたが、

でも退去してくれてスッキリしたわ。このまま居座られて孤独死でもされたら、それこそ目も当てられなかったし。
…と「最悪の事態は免れた」といった様子で 意外とサバサバしていました。
このおじさんが退去してからゴミの日を守らない人は一人もおらず、管理会社にクレームの電話が入ることもなくなりました。
おじさんは一応退去届を出しているので これを「夜逃げ」と呼べるのかどうかはわかりませんが、ゴミ屋敷内の荷物はそっくりそのまま残されている状態でした。
今後どうなるのかまでは この時におばさんに聞かなかったのですが、漠然と「連帯保証人に後始末が行くのかな?」と思いました。もしそうなら保証人の人、後始末が大変そうで お気の毒ですが。

家賃払えなくても ‟夜逃げ” だけはNGと司法書士が訴えるワケ
【関連記事】普通賃貸借契約は、解約等をしない限り継続する契約です。つまり勝手に出て行ったとしても、契約は継続したままなのです。当然に家賃は、出て行った後も延々と発生します。自分は退去したので、もう家賃を払わなくてもいいと思っていても、ある日突然、忘れた頃に滞納賃料等を債権として、財産を差し押さえられる可能性があるのです。
一方の夜逃げされた家主側はどうでしょうか。賃借人が家賃を払わなくなり物件に行ってみると、どうやら住んでいる気配がない、そう思ったとしても、家主側は勝手に室内に立ち入ることも、ましてや室内の荷物を撤去することも、さらには次の賃借人に入居してもらうこともできません。それは賃貸借契約が、継続したままだからです。当然にこの間も払ってもらえていない家賃は、毎月毎月加算されていきます。
いつまで経っても賃借人の行方が分からなければ、家主は訴訟を提起するしかありません。住民票を異動していたら、転居先はすぐに見つけられてしまいます。訴訟手続きを受任した訴訟代理人(弁護士、認定司法書士)は、職務上請求で相手方の住民票や戸籍等を取得することができてしまうのです。
ではもし貴方が夜逃げをしたとして、住民票を異動せずそのままにしていたらどうでしょう?この場合、訴訟では公示送達という手続きが準備されています。これは相手方がどこにいるか分からない場合に、裁判所に訴えられたことを公示することによって手続きを進めましょうというものです。訴えられた側は、残念ながら裁判所の公示板を見ることなどないでしょうから、自分が訴えられたことすら分からないでしょう。そうして自分の知らない間に、訴訟手続きの中で賃貸借契約が解除され、「滞納賃料支払え」という貴方の債務が確定するのです。
時効は10年。この間に債権者(家主等)は、どうやって貴方から加算されきった賃料等を回収しようか策を練ります。貴方もどこかで住民票を異動するかもしれません。弁護士は銀行に預金口座があるかどうかの照会もできます。そして満を持して、貴方が忘れた頃に給与を差し押さえられたり、銀行口座を差し押さえられたり、はたまた執行官が部屋の中に入って来て、動産を差し押さえられたりしてしまうのです。
引用元:ヤフーニュース