家賃を滞納して夜逃げしたアパートのゴミ屋敷住人はどうなるか?の話
20代男性 これは迷惑なアパート住人が夜逃げしたときの話です。
当時の私は大学生で、親戚がオーナーをしているアパートに住んでいました。
親戚のおばさんは複数アパートを経営しており、たまに私のアパートにもやってきてはゴミステーションや自転車置き場の片づけをしていました。

時間がある時は、あなたも掃除しておいてくれると助かるわ。
…と言われていたので、少しでもおばさんの負担を減らすために、私は通路の掃除や自転車の整列などを普段から行うようになりました。
ゴミ出しルールを守らない入居者に遭遇
そんなある日、隣に住んでいるおじさんがゴミ出し以外の日にゴミを出そうと ゴミ袋持って外に出ていくところに遭遇しました。

すいません。今日ゴミの日じゃないんですけど。ゴミの日は来週の月曜日ですので、よろしくお願いします。
…と言うと おじさんは鬼の形相でこちらを睨んできたので、私は足早にその場を立ち去りました。
しかしアパートに戻ってきて唖然としました。あのおじさんが持っていたゴミがネットなどもかけられず 無造作に放り出してあったのです。
仕方がないので管理会社に連絡して そのゴミを処理してもらうことになりました。
そのおじさんはその後もゴミの日を守らないことが多々ありました。
やはりネットをかけないので ゴミはカラスに食い荒らされて道路に飛び散るなど日常茶飯事。本当に迷惑でした。
おじさんは家賃を数か月も滞納していた
そのことを親戚のおばさんに相談してみると

あの人、ゴミの問題だけじゃなくて、家賃を滞納していて困っているのよ。
おばさんは何度も「家賃が払えないなら退去しなさい」という主旨の書類を送っているのですが、全く応答がないといいます。
家賃の話はオーナーではない自分には解決ができませんが、ゴミ出しルールを守らないのは同じアパートに住む住人としても迷惑しています。
毎度毎度の後始末も大変でした。それを伝えるために、私はおじさんが住む隣の部屋にピンポンを鳴らました。
おじさんは「はい」とすぐに応答しましたが

すいません。ゴミの日くらい守ってもらえませんかね?
…と言ったところ、その場ですぐに接続を切られてしまいました。
管理会社とオーナーがおじさんに退去手続きを取らせた
その後も度々おじさんの不定期に出すゴミがカラスに荒らされ「さすがにこれはまずい」と考えて 私から管理会社に相談をしました。

その件についてのクレームがたくさんきてるんですよね。
そしてその数日後、管理会社の担当とオーナーである親戚のおばさん、私の3人で、おじさんの部屋へ行くことになりました。

一度きちんと話をしたいので、出てきてもらえますか?
するとおじさんはドアを開けて訝しそうな顔を出しました。

まずはゴミの件。毎回近隣の住民の方からクレームが来ています。彼(私のこと)はオーナーの親戚で、あなたのゴミを片付けてくれいるおかげで被害は最小限で済んでいますが、みんな迷惑しています。今後はゴミ出しルールを破るのはやめてください!
…と管理会社の担当はかなり強い口調で言いました。
そこに今度はおばさんが追い打ちをかけました。

あなたっ!!家賃はどうなっているの?
おじさんは放心状態になって何も答えません。

家賃、ずいぶん滞納してるじゃないの!払えるの?払えないの?
そう聞かれても何も答えないおじさんに 管理会社の担当はすかさず書類を渡して

返答がないのですか?ではこれを、今この場で記入してください。
それはアパート退去関連の手続き書類でした。
開けてびっくり!おじさんの部屋はゴミ屋敷!アパートから夜逃げ退去
おじさんはその数日後に ゴミ屋敷になっていた部屋をそのままにして アパートから夜逃げしました。
ゴミ出しルールを守らずにあれだけ頻繁にゴミを出していたにもかかわらず、家の中が隠れゴミ屋敷だったとは…。
親戚のおばさんは

このゴミ屋敷清掃に50万円くらいかかるのよ~。
…と悔しそうにしていましたが、

でも退去してくれてスッキリしたわ。このまま居座られて孤独死でもされたら、それこそ目も当てられなかったし。
…と「最悪の事態は免れた」といった様子で 意外とサバサバしていました。
残置物の処分については、連帯保証人の協力が得られれば早期の解決が期待できます。しかし、協力が得られない場合は、賃貸借契約の解除を裁判所に訴え、建物明渡しの判決を取得してもなお明け渡しをしない場合は、強制執行の手続きを行わなければなりません。 このように、家賃滞納で夜逃げに発展した場合は、裁判所への手続きが必要になります。とはいえ、大家さんがすべてを行うのは現実的ではありませんので、弁護士に依頼することをおすすめします。 引用元:トウシーラマガジン
おじさんは一応退去届らしき書類を出しているので これを「夜逃げ」と呼べるのかどうかはわかりませんが、ゴミ屋敷内の荷物はそっくりそのまま残されている状態でした。
今後どうなるのかまではおばさんに聞かなかったのですが、なんとなく漠然と
…と思いました。もしそうなら保証人にはお気の毒な話ですが。

家賃を滞納するとどんな流れが待っているのか?
既存の入居者に対しては保証会社への加入を促すものの、すべての入居者を加入させられるわけではありません。そして保証会社に加入していない入居者が滞納をするケースも多々あります。その場合には、オーナーさん自ら滞納家賃を回収しなければなりません。ポイントは滞納が始まったらすぐに督促の電話、書面の送付を行うことです。月末に入金がなかったら月初の早い段階で督促をすることによって大きな滞納になることを防ぎます。
しかし、それでも払わない入居者に対しては、現地への訪問も行います。これは実際に家に来られるのは嫌だという心理的プレッシャーをかけることで回収を図ります。と同時に、連帯保証人がいる場合には連帯保証人に対しても電話、書面による督促を行います。場合によっては内容証明を送ることもあります。人間にはやはり人に迷惑をかけるのは嫌だという本能がありますので、この段階で支払う入居者がほとんどです。
ただ、それでも連絡が取れなかったり、連絡を無視したりする入居者からは、回収が非常に難しくなります。滞納額は平気で3ヵ月分、4ヵ月分と膨らんでいきます。その際は、家賃回収専門の弁護士事務所に委託する方法があります。現在ではこの分野に特化した弁護士事務所も出てきており、当社ではいくつかの弁護士事務所と提携して家賃の回収を委託しています。委託するに当たっての費用は成功報酬として回収額の30%前後となるのが一般的です。 引用元:幻冬舎ゴールドオンライン
家賃払えなくても ‟夜逃げ” だけはNGと司法書士が訴えるワケ
普通賃貸借契約は、解約等をしない限り継続する契約です。つまり勝手に出て行ったとしても、契約は継続したままなのです。当然に家賃は、出て行った後も延々と発生します。自分は退去したので、もう家賃を払わなくてもいいと思っていても、ある日突然、忘れた頃に滞納賃料等を債権として、財産を差し押さえられる可能性があるのです。
一方の夜逃げされた家主側はどうでしょうか。賃借人が家賃を払わなくなり物件に行ってみると、どうやら住んでいる気配がない、そう思ったとしても、家主側は勝手に室内に立ち入ることも、ましてや室内の荷物を撤去することも、さらには次の賃借人に入居してもらうこともできません。それは賃貸借契約が、継続したままだからです。当然にこの間も払ってもらえていない家賃は、毎月毎月加算されていきます。
いつまで経っても賃借人の行方が分からなければ、家主は訴訟を提起するしかありません。住民票を異動していたら、転居先はすぐに見つけられてしまいます。訴訟手続きを受任した訴訟代理人(弁護士、認定司法書士)は、職務上請求で相手方の住民票や戸籍等を取得することができてしまうのです。
ではもし貴方が夜逃げをしたとして、住民票を異動せずそのままにしていたらどうでしょう?この場合、訴訟では公示送達という手続きが準備されています。これは相手方がどこにいるか分からない場合に、裁判所に訴えられたことを公示することによって手続きを進めましょうというものです。訴えられた側は、残念ながら裁判所の公示板を見ることなどないでしょうから、自分が訴えられたことすら分からないでしょう。そうして自分の知らない間に、訴訟手続きの中で賃貸借契約が解除され、「滞納賃料支払え」という貴方の債務が確定するのです。
時効は10年。この間に債権者(家主等)は、どうやって貴方から加算されきった賃料等を回収しようか策を練ります。貴方もどこかで住民票を異動するかもしれません。弁護士は銀行に預金口座があるかどうかの照会もできます。そして満を持して、貴方が忘れた頃に給与を差し押さえられたり、銀行口座を差し押さえられたり、はたまた執行官が部屋の中に入って来て、動産を差し押さえられたりしてしまうのです。 引用元:ヤフーニュース