ギャンブル依存症の原因は家族と愛着障害だとわかった体験談
20代女性 これはギャンブル依存症の私が愛着障害と幼少期のトラウマに気付いたときのお話です。
私は高校生の頃に強迫性障害となり、大学生になってからパニック障害になりました。
大学は薬剤師になるため薬学部に通っていたのですが、成績不振のため卒業延期となり、卒業延期の時期に精神科を受診しました。
向精神薬を飲みながら国家試験になんとか合格して薬剤師となりましたが、社会人1年目で今度は双極性障害を発症し、精神科に入院しました。
その後、ギャンブル依存症も発症し、精神科の受診は現在も続いています。
愛着障害がすべての心の病の根源にあったことがわかった
主治医の精神科医と臨床心理士には、私の精神不安の元は愛着障害であると指摘されて、現在も通院・薬物治療・心理カウンセリングを受けています。
幼少期のトラウマを臨床心理士に聞いてもらい、論点を整理してもらうことで、メンタル面では少しずつ回復へと向かっていることが自覚できるまでになりました。
過去には電気けいれん療法を行いましたが、健忘の副反応が残っただけで 私にはほとんど効果はありませんでした。
現在行っている治療は、薬物治療とカウンセリングのみですが、ずいぶんと治療効果の手ごたえを感じています。
合理的な考えによれば、親の愛などなくても適度な栄養と世話さえあれば、人は元気に生きていけるはずだった。だが、そこには致命的な誤算があった。特別な存在との絆である「愛着という仕組み」がうまく働かないと、生存にも種の保存にも重大な支障が生じるのである。
全身傷だらけになりながら自傷や自殺企画を繰り返すのも、稼いだ金の大半を吐くための食品を買うためや 飲み代やホスト通いに費やすのも、物や金の管理ができず捜し物と借金に追われ 混乱した人生に沈むのも、原因のよくわからない慢性の痛みや体の不調に苦しむのも…。そこには共通する原因があった。
その原因とは愛着障害であり、愛着障害とは生存と種の維持に困難を生じ、生きづらさと絶望をもたらし、慢性的に死の危険を増やすという意味で「死に至る病」なのである。 引用元:死に至る病~あなたを蝕む愛着障害の脅威
幼少期からトラウマの蓄積により精神が蝕まれていく経験をして
両親の強い意向により、私は幼少期の物心ついた時から習い事漬けでした。
数えきれないほど数の都内の学習塾に通い、バイオリンに至っては、2歳半から習って泣きながら練習していた記憶があります。
小学校には電車で1時間半かけて通っており、毎朝6:40分の電車に乗って通学していました。
このことも子ども時代の私にとってはかなり大きなストレスとなったことが考えられます。
大学は志望の薬学部に入学できましたが、卒業延期となった時には
…という思いが強いストレスとなり、精神科に通うきっかけとなりました。
物心ついた時から両親が不仲であり、母と父が会話しているところを喧嘩以外で見たことがありませんでした。
今思い出しても、自宅で両親と3人で食卓を囲い、夕ご飯を食べた記憶がどこにもありません。
臨床心理士とのカウンセリングで
…と指摘されました。
自分を傷つけ自殺企画を繰り返す境界性パーソナリティ障害。過食と嘔吐を繰り返したり死ぬほど痩せてしまう摂食障害。薬物やアルコール 買い物やギャンブル ゲーム セックスなどへの依存症。意識や記憶が飛んだり 自分や身近な人にも違和感を覚えてしまう解離性障害。慢性のうつが続く気分変調症。急増する発達障害。不注意や衝動性により失敗ばかり繰り返す大人のADHD…現代社会で異様に増加し続けるこれらの状態には 愛着障害が関わっていることが明らかになっている。
さらに近年では、原因不明とされてきた線維筋痛症や慢性疲労症候群、慢性疼痛症候群、過敏性腸症候群、片頭痛などの身体疾患でも 愛着障害との関係が注目されている。虐待やDV 離婚や非婚といった問題にも愛着障害は大きく関与している。 引用元:死に至る病~あなたを蝕む愛着障害の脅威
父親との共依存とギャンブル依存症からの脱却も大きな課題
愛着障害カウンセリングに加えて 現在は臨床心理士のアドバイスを受けながら、父親との関係の再構築を行っています。
ギャンブル依存症による借金や支払い催促がある関係で、私は現在も父親から金銭的な支援を受けています。
それにより共依存になっている部分があるため、父親との良い関係の保ち方についても 心理カウンセリングから学んでいる最中です。
現在生活するうえで一番大きな問題となっているギャンブル依存症から回復をするために、ギャンブル依存症者の会である「GA(ギャンブラーズアノニマス)」にも通い、仲間と依存症について分かち合っています。
今でもパチンコ癖は止まらず、スリップ(再度ギャンブルを行ってしまうこと)もしょっちゅうですが、同じ病気を抱えたGAの仲間は、何度スリップしても受け止めてくれる心強い味方になってくれています。
大学卒業後、薬剤師として病院や薬局等で勤務しましたが、精神面が原因で どこも長く働き続けることはできませんでした。
病院の精神科に入院したり、リワーク、デイケア、就労継続支援B型施設などを経て、昨年ドラッグストアの正社員として採用されましたが、精神的な問題で現在は休職中です。
愛着障害との向き合い方
愛着障害傾向のある方は、心のどこかに「私は大切にされる価値のない人間だ」「私は幸福になるに値しない存在だ」という思いがあります。根源的な自己価値観が不十分なのです。そのためなぜか「不幸になるように」「悪い方向に」人生が向かうような「無意識のパターン」を抱えてしまっています。人と親密になったり、長期にわたる信頼関係を築くのが苦手で、せっかく信頼できる人とめぐり会えても、なぜかその信頼を自分から壊してしまう。自分自身の愛着障害傾向について考えること自体は決して悪いことではありません。まずそのことに「気づく」ことからしか、自分のこれまでの「悪い人生パターン」と別れを告げて、人生を変えることはできないからです。 引用元:スマホ依存の親が子どもを壊す

